銀新

□HONEY
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君と俺は、友達という型にはまるような関係じゃなくて。
ましてや恋人なんて甘い関係じゃない。
そんな君との距離。
埋めたいと思っているのは、俺だけ…かな。


【HONEY】


「…なんかもう、一歩外に出ればカップルだらけだなオイ」
仕事の帰り道、新八と二人で家に帰る間、世間ではクリスマスと言うこともあり、手を繋いだ幸せそうなカップルたちで賑わっていた。
「そういえば、この近くに大きなクリスマスツリーがあるらしいですよ?」
「マジかよ。見に行こうぜ!」
別に俺はクリスマスとか、イルミネーションとか、そんなもの正直道でもいい。
でも、せっかく君が隣にいるのに、このまま家に帰るのももったいないと思ったんだ。
「…僕は別に構いませんけど…きっとカップルばっかりですよ?」
「それなら、俺たちもカップルになればいいだけの話じゃねぇか」
俺にとっては告白のつもりだったんだけど、
「何バカなこと言ってるんですか。行きますよ」
軽く流されて終わる。
(やっぱもっと分かりやくい言葉じゃねぇと駄目か…)
ただでさえ鈍感で、そこらのアイドルしか目に入ってない君に、俺は今までどれだけこうやって交わされて来たんだろう。
(でも)
丁度いい機会だ。
今日こそ絶対、君を手に入れて見せるよ。
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