うちはナルト物語
□うちはナルト物語40
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ナルトの予想は当たりだ。きっとナルトが演習中に言ったって2人共、耳を貸さなかっただろう。だから2人共ナルトに言い返せなく成っていた
「……はぁ……先生……」
ナルトは俯いている2人を見てため息を吐き黙っていたカカシに向き合う
「これで、もう一度チャンスをください」
「「っ……!!!」」
ナルトは自身が取った鈴をカカシに差し出す。そんなナルトを吃驚したように見る2人
「ん……?良いのか?お前は合格したんだぞ?」
カカシは差し出された鈴を見つめてからナルトに聞く
「……俺も2人を信じていなかった……」
「だが……お前選択は正しかった。現にあの時、持ちかけたとしても2人は無視しただろう」
カカシは先ほどナルトが言った言葉を言った
「……それでも…です。一度も言い出さなかった……それは2人と一緒です……それに……俺だけ合格しても……意味…無いですから……」
「……そうか……分かった。14:00からもう一回、演習をする」
カカシはナルトから鈴を受け取り、そう言った
「丸太の上に弁当を置いといた……今から食べろ。ただし……サスケには食わすな
仮にも上官にクナイを向けたんだ。食わした瞬間、お前等3人共……忍者を辞めてもらうから」
カカシはそう言って消えた。ナルトとサクラはカカシに言われた通り丸太にある弁当を取り食べ始める。サクラはチラチラとサスケを気にしながらナルトは黙って箸を掴んで食べる
「………………」
サスケは目を瞑り木にもたれかかる
「……はぁ……」
そんなサスケを見てナルトはため息を吐いたあと弁当を持ってサスケに近づく
「……ほら」
「……何のつもりだ……」
ナルトが差し出した弁当を見てサスケはナルトを睨みつける
「はやく食べろ……」
「……テメェの情けなんかいらねぇ」
「情けじゃねぇよ……次は3人でカカシ先生に挑むんだ……足手まといに成られたら困る」
ナルトは差し出していた弁当を地面に置く
「わ…私のも……!!!」
サクラも戸惑いながら自身の弁当を差し出した。サスケは躊躇しながらも弁当を受け取った
「お前等アアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」
サスケが弁当を受け取った瞬間、カカシが微量の殺気を出しながらナルトに近づいてくる。サスケとナルトがクナイを構えた
「合格」
にっこりと笑顔で言うカ
カシに目を見開く3人
「合格…だと?どういう事ですか……?」
いち早く意識を取り戻したナルトが訪ねる
「今までの奴は言われた通りに弁当を食わさなかった……確かに任務では上官の命令は絶対だ。命令を逆らう奴はクズだ
……だが……仲間を想わない奴は……それ以上のクズだ」
カカシはどこか遠くを見つめながらナルト達に言う
「お前等は俺の命令に逆らったが……仲間のサスケを想った行動をした
……お前等、もう……立派な忍だ」
「よ…よかったぁ」
「……フン」
サクラは安心して腰が抜けサスケは笑みを浮かべていた
父さん、母さん、義父さん……俺……やっと忍に成ったよ
ナルトは空を見つめ笑みを浮かべていた
(オビト……見てるか?
お前の意志は……ちゃんと次の世代に渡ってるぞ……)
カカシは今亡き友に呟いた
「さぁ、お前等。明日から本格的に任務に移る
今日は帰ってゆっくり休め……では解散!!!!」