短編/シリーズ
□あやと様リクエスト
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「じゃ、忍務無事成功を祝って、」
『乾杯!/もそ…』
今回の忍務で一番活躍した伊作が音頭を取っ手始まった酒盛り。
今回の忍務は結構大変なもので、七人で組んで行った。
結果、誰も大きな怪我をすることなく帰還した。
「にしても、いさっくんのあれは凄かったよな!」
お猪口を片手に笑う小平太が伊作を見やる。
伊作は慌てたように首を横に振った。
「あ、あれはマグレだよ!ただ僕が木の根に躓いて…」
「敵さんが見事にからぶって」
伊作の言葉を、名前が続け、名前の隣に居た食満が、笑いを堪えて続ける。
「っ伊作の、足で…股間をがつん…ぶっは!!」
「あっははははは!!」
食満が吹き出し、名前と小平太が爆笑する。
麩の近くに居る仙蔵も、笑いをこらえているのか、クツクツと笑っている。
「も、もう良いだろう!無事に忍務を終えたんだから!」
「悪い悪い!でも、あれは見事だったっぷぷ…」
「名前!!」
「怒るなって!飲もうぜ!」
いつまでも笑いを止めない名前を怒鳴る伊作に、食満が徳利を傾けて、酒を注ぐ。
「俺も!」
名前は、丁度近くにいた文次郎に酒を注いでもらい、一気に飲み干す。
「っぷは…はぁあああ…生き返るー…」
空になったお猪口を床に置いて、名前は横になる。
酒盛りはまだ、始まったばかりだ。