短編/シリーズ

□消えないで
1ページ/1ページ



ある日の学校帰りに見つけた神社。


そこは、滅多に参拝者が来ないほどのおんぼろ神社だ。


だけど、俺はここが好き。


静かで心地良いし、何よりアイツが居るから。



「巴衛ー」


いつも通り、石段を駆け上がり、神社の庭の方へと足を進める。



「久しいな、名前」


不意に、頭上から声をかけられる。

俺から少し離れたところにある梅の木に、腰をかける男……巴衛だ。


「久しぶり。最近忙しくて来れなくて悪かった。一緒にみたらしを食わないか?」


「…どうしたものか」


巴衛は意地悪だ。

確かに、何の連絡もせずに来なくなったのは悪いと思っている。

だけど、そんな風に考え込まなくても良いだろう。

今まではすぐに了承したくせに。



「…そんなにもふてくされた顔をするな。一緒に食べよう」



巴衛が木から降りてきてそう言う。



「お前が拗ねるからだろ」


「……」


…図星のようだ。

巴衛は俺から目をそらす。

俺が縁側に座ると、巴衛は俺の隣へと腰掛ける。


「お前まで…居なくなったかと思った…」


巴衛は、俺を横から抱きしめる。

鼻をかすめる梅の香りに、自然と落ち着く。



「大丈夫だよ。俺は居なくならないから」



そう言うと、俺は巴衛の頭を撫でた。



「…名前…」


「さ、みたらし食べよ?」


「…あぁ…」



俺と巴衛はみたらしを食べ始めた。




えないで




--------------------------

光夜です。

初神様始めました夢ww

奈々生が来る前の神社って設定ですww

久々すぎて、うまくまとまってないorz


ご閲覧ありがとうございました!!


光夜
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]