小説

□I want to sleep...
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二年後設定





スパーンッ



壊れるかという勢いでふすまが開いた

熟睡していた俺の安眠を一撃でぶち壊してしまう程の音で


ふすまのほうを見ると案の定神楽が不機嫌そうな顔をして突っ立っていた



「…何?」


「暑いアルっ!」


「開口一番にっ!!」


「暑いアルっ!」


「うん、夏だから仕方ないよね」


「暑いアルっ!」


「それさっき聞いた」


「暑いア…」


「黙れっつーの!」

神楽は一度一息つき、またこちらをギロリと睨む

「だって銀ちゃんは、押し入れの暑さを知らないからョ!!あんなとこにいたらこんがりポークアル!!」


「意味分かんねーよ!そんなに暑いなら夜風でも浴びてこい」


「虫がいるから嫌アル」


「即答だなぁ、おい」


「何でうちにはエアコンの一つや二つないネ。時代遅れアル!」


「残念でしたぁ。今はクールビズが流行ってるんですぅ。今の時代はエコだよ!エコ!!俺はそれに貢献してるんだよ」


「そんなこと言ってどんなときにもエアコンねーじゃねーかァァ」


「俺は宇宙一地球に優しい男だからな」


「けっ。言ってろョ」


「わぁ、神楽ちゃんの心もクールビズだぁ」


神楽は俺の言葉を無視してそそくさと寝る準備を始める


「もう今晩はここで寝るアル!ここしか扇風機ないし」


「おい待てよ!2人で使うっつーなら俺が風にあたる量も減るっつーことになるだろーが」



「うっさい!!ここで寝ると決めたからにはここで寝ることが筋アル」


「変なとこで筋たてんな」


「と、ゆーことで。私はもう眠いから寝るアル。お休みなさいョ」


「ちょっ!!待て!てめー!何が、と、ゆーことで。だよ!こっちだって眠たい中起きてやったのによー用が済んだらポイ捨てかコノヤロー」


神楽の方を見ると既に
ぐっすりと夢の国へ旅立っている


「あー…もういいや俺も寝よう…」


こうして俺と神楽の夏の夜の一時がこれで終わりを告げた





と、思っているそこの君!!



甘いな、いちご牛乳より甘ぇよ


こっからが本当の長い夜が
始まるのであった



後半へ続く←キートン山田風[ちびまる子の]




 

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