最強のギルター
□ナーヴドヘイムの秘密
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「せぃっ!」
「グギュルルルゥ…」
植物型の魔物《モノ喰いフラワー》を愛剣《フレムブェルズ》で切り裂く。
「これで今回の依頼は全て終わりか…」
俺は十枚程のクエスト用紙を見ながら呟いた。
「ギルターも大変なんだな。テオラ君」
「アレルダーもギルターだろ」
アレルダー。俺の親友であり、あの事件で生き残った者の一人だ。
「《無情の悪魔》の二つ名を持つテオラ君が何をww」
「五月蝿い、黙ってろ。」
「はいはい(笑)」
「何故ニヤニヤ笑う?」
俺はアレルダーを睨みながら問う。
「いやさ?テオラは昔から変わらないなぁって思ってさ」
「…そうだな。俺は昔から何も変わってないのかも知れない。」
「認めんのかよww」
「…行くぞ」
アレルダーを置いて俺とアレルダー専用の魔車の中へと入る。
「あ、置いてくなよー」
その後を遅れてアレルダーが乗る。
「目的地《ナーヴドヘイム》」
『了解しました。目的地《ナーヴドヘイム》』
システムAIの《テノン》はそう言い、魔車を帝都《ナーヴドヘイム》に走らせた。
<魔車>
魔車とは、魔力によって動く機会で出来た乗り物。