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□その瞳に映る、世界の真実
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空が落ちていた。
薄暗く、絶望に満ちた空。
地上の惨劇を写したような、汚い空。
血の臭いと、肉が焼ける臭い。
落ちていく空に、恐怖の叫びを上げるものと、ただ絶望に立ち尽くすもの。
何もかもが、滅茶苦茶だった。
隣を見れば、今しがた殺したばかりの奴の死体が転がっている。
これが、正しいと思っていた。
皆が信じていた。
だが、きっとこれは、失敗したのだ。
何者をも救うことはできなかった。
また、間違えたのか。
世界を救うなど、自分には荷が重すぎた。
たかが、こんなちっぽけな存在に、いったい何ができたというのか。
考えれば考えるほど、愚かな気分だった。
今、自分はこうして、死体の山の中で無力に横たわっている。
そして、がらがらと崩れていく世界をただ眺めている。
愚かなことだった。
意味の無いことだった。
きっと次もまた…
あぁ、世界が終わる音がする。