神様の悪戯

□やっぱり嬉しい
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―――――中学三年生 冬

この時期に待ち受けているのは…受験。

この重苦しい響き…。

あたしにしたら二度目な訳で、なんか前世で損した気分になる。

けど、今の世界も楽しいからあまり気にしてない。


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志望校選択のとき。どうしようか考えまくった。

辰巳は勉強が恐ろしくできないから石矢魔に行くってどや顔してて、

貴之は結構頭のいい、自分ちの近くにある学校行くって言ってた。

そこで問題点。あたしはどうしよう。

貴之は残念なことに原作では石矢魔に通っていたから

結果的に志望校には行けなかったのだろう。

で、ベル坊の件に巻き込まれる…と。


そんなに原作を知っていても、季節感がないから1年生の頃にベル坊と辰巳はであったということしかわからない。

それに石矢魔という名の不良校にあたしが通ったら…3秒で死ぬな。

うん、ダメだ。

違う高校行こう。


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ってことで不良が居ないらしい、聖石矢魔学園を受験することにした。

いや、これも正直迷った。

ここって後々、石矢魔高校の人たちが転入してくるよね…って。

そして六騎聖と絡む…と。

そこんとこはスルーした。

だって考えたらどうやっても辰巳のケンカには巻き込まれるのだろう。


「上城は…聖石矢魔か。
 お前の成績なら大丈夫だろ!」

「高校?どこでもいいわよ〜。
 頑張って!」

「レイもついに受験かァ!!
 頑張れよー!」


先生、お母さん、お父さんからも許可を得た。

両親に関しては受験校も聞かずに応援してくれた。

…楽天家だなぁ。


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そして受験当日。

面接、筆記試験も込みの試験内容。

はっはっは!!

あたしは前世で一回受けたんだっ!

受験生なめんなよ!(←なめてない)


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そして意外にあっさりと合格。

それでも合格通知が来たときは嬉しかったもんだ。

神様に輪廻転生させられたのにお礼を言ってしまった。

親も大喜びで、赤飯炊こう!とかケーキ買おう!とか、誕生日みたいに祝ってくれた。

んな大げさな…。でも


やっぱり嬉しい
(そんな喜びも)
(崩れ去る日が来る)


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最後のセリフ、何かのフラグ立ってる〜(笑)                                                   
 

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