始まりの華

□目指すのは闇の道か光の道か
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第一章.第一話


……………は…?
……何、ここ………え、結局トラックは??あの子は!??
え、何で……

「……森!??」

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「―――………あれ…?……!?と、トラックは??;それに、何で―――」

『ねえ』

「っ?!」

『君は、何がしたいの?』

「…え?………君、誰…?」

『……そっか、そんな感じなんだ………思った以上に冷静なんだね』

「いや……内心は相当慌ててるんだけど………って、本当に君…誰なの?」

『……気になるのかい?』

「……何で私のことを知ってるみたいな話し方してるの?」

『…ああ、それが気になる理由か……そうだね、君に一つ聞いてもいいかい?』

「…………何…?」

『…ふふっ……機嫌を悪くしないでくれよ。………聞いておきたいことがあるだけなんだ』

「……はあ…分かった、とりあえず聞くから…はやく言って」

『うん……じゃあ、君は…もし君が大好きな人達を救えるかもしれないって聞いたら……どうする?』

「………[もし]なんて言葉を聞き入れたりする気はないけど……それが本当にあったとしたら、私は絶対に…その人達を救おうと思う。……簡単なわけなくても関係ない。私が、たとえ何を失おうと、守れるなら守りたいし、救えるなら救いたい。」

『……確定した未来じゃなくても?』

「……もちろん、選ぶよ」

『………たくさんの代償を払うとしても?』

「…ああ」

『…………本当に何も、君の周りからなくなってしまったとしても?』

「変わらない」

『………そうか……分かったよ。じゃあ、君に選んでもらうね…』

「?……何を??」

『……君が何をしたいか、だよ』

「………何をしたいか?……それって?」

『……君に選んで欲しい…[海の世界]か[血の世界]か……』

「…なに、それ?」

『……君が変えれるかもしれない世界だよ』

「!!………変えれる…?」

『………どっちを選ぶ?』

「…………私は………――――」
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.
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.
.

『「血の世界を選ぶ…」』

……はい、やっと落ち着いたので自己紹介します。

私の名前は雪。アニメ、マンガ、小説、映画が大好きな高校生です。
さて……いったいこれはどういうことなんでしょう…??
え、…うん、夢小説とか読むのも結構好きだから…トラックとかに轢かれてどこか知らない所に――というのは無理矢理理解できたとしても……

あの『城』、何!??
え、何ここ、中世時代?!
いや、いやいやいや…そんな感じじゃないような……何だろうこの…寒気に似た感じの空気は……?

それに…「前に見たような……??」

ガサッ…

「!??」
………今……

「だ…誰かいるんですか…?」

……………スッ…

「……ししっ…何でこんな所におまえいんの…?」

……男子…?
………何でこんな所に同じくらいの少年が??
しかも何でティアラみたいなのが……

「…え?……いや、そう言われても…」
というか…何かこの人……何処かで見たような…

「…それにおまえ……どうやって――」

「う゛お゛ぉぉい」

!??
へ…!?
何かものすごく聞き覚えのあるような声が…したような……;

スタッ…

「ベルぅ!!てめぇ何寄り道してやがる!さっさっと本部に行かねぇと……?」

ん??
え、この銀髪とロン毛って組み合わせは……

「…………」

……って何でこっち見てるの?
いや、何か…ものすごく関わりたくない気がするような……て、さっきからような、ような言い過ぎでしょ………;

「………おい、お前……」

「ん?……!?は、はい…何、ですか??;」

「!………何、睨んでんだぁ…?」

「……ハイ?」

………え…何、もしかして……私、無意識で睨んでた!??

「あ…す、すいません……無意識で…つい……」

「!?……無意識で、だとぉ!??」

「あ…はい、そうですが……?」

「!……………」
「う゛ぉい、ベル!ついてるかもしれねぇ!!」

「?…何が??」

「……もしかしたら…久しぶりにボスの機嫌がよくなるかもなぁ!!」

「………?」
ボス?

「は?……それ…マジ?;」

…………嫌な予感が…;;

「あぁ……もしかしたらコイツ…ボスが言ってた『ヤツ』になれるかもしれねぇぞ!」

「……え、もしかして…あの何億人に一人しかいねーってヤツのことかよ?」

「あぁ!!」

「……やべ、超ラッキーじゃん♪何もせずに自然にゲット?…さすが、王子だよな♪」

「ああ、今回だけは同意してやる!」

………………え、あの…話についていけないんですけど……?
え…何か巻き込まれるフラグ……立ってない??;

「…え、あの……何が何ですって?」

「!……ああ、そういえば名前聞いてなかったなぁ…お前、名前は何だ?」

「え?…あ、はい。私は……」

…………いや、まてよ…この人達が、もし今私がそうかもしれないと考えている…あの人達だったりしたら…私はいったいどうなってるんだ?;

「………すいません、その前に鏡ありませんか?」

「……?………あぁ、まあ持ってるには持ってるけど…何で?」

「……確認したいことがあるんです…」

「…ふぅん……じゃあいいよ、はい。……お前、結構綺麗な目してるよな」

「…………あ、ありがとうございます…;」

……綺麗な目??;
………確か私の目は、普通な―――
「!?;………え、嘘……」
何で…何で『赤い目』なの?!

そういえば確か…

『……そう、そっちを選ぶんだね………あ、そうだ。…いいことを教えてあげようか』
って……

?!………まさか…私、あの人の―――?

「?……………何が??」

「え??……あ、い、いや…何でもないです、気にしないで下さい………」

「……それで、お前は?」

「あ、名前でしたね……えっと…私の名前は………」

………もしこれが正解だとして…私は、何を出来るのだろう

……だけど、
「私の名前は、『サツカ』です。」

来たからには、やってみせる…

[『先に言ってあげるね……血の世界とは…戦い続ける運命を背負った世界のことだよ、サツカ』]
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