book

□Youarecute!!
1ページ/1ページ




高尾はモテる。
女はもちろん男にも。
理由は一つ。
かわいいからだ。



【Youarecute!!】



「俺のために英語の教科書貸してくんね!?」


「高尾またかよー、貸すからアイスおごれよ」


「俺の笑顔で許して!!」



日々、思うことがある。
高尾は誰にでも笑う。
おかしいことじゃないし、それが高尾のキャラでもある。
だが一線越えているんじゃないかと思うときが最近は増えてきた。
誰彼構わず、にこにこと笑いすぎだ。
妬いてない。
妬いてるわけじゃないが、付き合ってる相手の前でする高尾に対して、不満なだけだ。
妬いてはない。



「真ちゃん」


「…なんだ」


「なんか怒ってる?」


「怒る理由はない」


「ふーん」



なんだか高尾はご機嫌そうに去っていった。
なんなのだよ。
妬いてなんかない。
妬いてなんかないぞ!!
なんだか自分に言い聞かせるみたいに俺は心で何回も何回も思っていた。







「妬いてたでしょ」


「…なんだ急に?」



あれから何事もなかったかのように過ごして、いつも通り俺の家でゆっくりしていた。
その時に急に高尾が聞いてきた。
しかもなんだこの体制。
壁に押し付けられて、上目使いで俺を見る。
きれいな顔だな。
目とか大きい。
…かわいいな。
って何思ってんだ俺!!



「や…妬くわけがないのだよ」


「ホントに?」


「…」


「しーんーちゃん!!」


「…少しくらいは、妬くに決まっているのだよ」


すると、高尾はなんともかわいく首を傾げながら聞いてきた。



「で、それだけ?」


「え…」


「真ちゃんが言いたいことは、それだけなの?」



ぎゅうっと抱きついてきた高尾がなんともかわいくて愛しかった。
俺は答える代わりに、高尾の唇に自分のを重ねた。



「んぅ…」



隙間から、声を漏らす高尾に興奮して、ゆっくり高尾の服に手をかける。



「っ…はぁ…真ちゃ…」


「妬いたのだよ」


「え…」


「お前が誰彼構わず、笑うから」



言いながら、するりと服の中に手を入れる。
次の高尾の言葉を聞かずに、また唇を重ねた。
言い訳なんか聞かない。
高尾は悪くないから。
ただの自分勝手だ。



「んっ…は、」


「っ…たぶん俺はお前に貪欲なのだよ」


「それはっ…俺も同じ」



今度は高尾から求めてきたから、俺はそのまま、噛みつくようにキスをした。
まったく、困るのだよ。
かわいすぎるから。








「真ちゃんってかわいいよなー」



ベットの上で、たわいない話をしていたら急に高尾がそう言った。



「何を言っている。高尾のほうがかわいい」


「はあ!?んなわけないじゃい!!真ちゃんのがかわいいっつの」


「それこそないのだよ!!俺がかわいかったらお前はどれだけかわいいのだよ」


「逆だろ!?真ちゃんがかわいくなかったら、俺なんてくそだよ!!」



俺は認めんからな!!
高尾のほうがかわいいに決まっているのだよ!!




end!!


真ちゃんのキャラが誰これ状態なのはスルーを←
あともう両方可愛い。


.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ