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□効果有りすぎ注意
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黄笠/甘甘





風邪なんか大嫌いだ。



【効果有りすぎ注意】



「センパイ…」



只今、怒られてしまった。
センパイ半泣き。
ってか、センパイすいません。
めっちゃ嬉しいんスけど。




―――――
――――
―――




「っごほ…けほっ」


「おい黄瀬、やっぱり今日は休めって」


「大丈夫っスよ!ただの軽い風邪っスから」


「でもっ…」



笠松センパイの心配を押しきり、またボールを持って練習する。
風邪をひいた。
軽いって言っちゃったけど、さすがに頭クラクラしてきたな。
でももうすぐ大事な大会なんだから、休んでなんかられないんスよね。



「きついなあ…」



手で額をかぶせる。
いつも以上に暑いし、汗もすごいでる。
瞬間、ふらりと体が傾いた。
目の前が真っ暗になった。





「ん…」



見慣れた天井。
ここって…保健室?
なんか頭痛いな。
体もダルい。
俺、何してたんだっけ。
部活してて、それで…



「やべっ、部活っ…」



かばっと勢いよく起きると、頭に痛みが走った。やっぱり休めばよかったかな。
重い体を引き出して、ベッドから降りた。
保健室には誰もいない。
廊下に出て部活に戻ろうとしたとき



「黄瀬っ!?」



正面から声がした。
顔をあげると、10メートル先くらいに笠松センパイがいた。
荒く肩で息をしていた。


「もう大丈夫なのか!?頭痛いくない?ダルいか?」



かけよって、あせった顔で言ってくるセンパイ。
俺は笑って、センパイの頭をポンポンと撫でた。



「心配しすぎっスよ」


「だって、黄瀬いきなり倒れたから…」



あ、そういえば。
俺部活中に倒れたんだった。
また迷惑かけちゃったな。
俺は軽く笑って言った。



「心配かけてすいません。もう大丈夫なんで、戻りましょうか」


「ちょ…おい黄瀬、今日は帰って休め」


「なんでっスか?平気ですよ」


「ダメだって」


「大丈夫スよ」


「ダメ」


「大丈夫」


「ダメ!!!!」


「大丈夫!!!!」



お互いゆずらない。
笠松センパイがこんなに粘るなんて初めてだ。
ちょっと引き下がりそうになったとき、



「俺が、どれだけ…心配したと思ってんだよ…」



今にも泣きそうな声で言うセンパイ。
え、どうしようっ。
いや泣いてるセンパイは可愛いんだけど。
って、じゃなくて。



「黄瀬がっ、倒れて…どうしよって…」


「センパイ…」



ぽたぽたとセンパイの目から涙がこぼれた。
ちょっとやばい、めっちゃ嬉しいんスけどっ…。
勢いよく、ぎゅっと抱きついた。



「もうセンパイ超可愛いっス!!可愛いすぎっスよ!!」


「わっ、ちょ…黄瀬!!」


「心配してくれたんスか?」



真っ赤になって、素直に頷く。
これはやばい。
いろんな意味でやばい。
センパイ涙目だし上目遣いだし可愛いし。
黄瀬、やばいっス!!
ってかセンパイのせいで熱上がってる気がする。



「おい黄瀬」


「あ、はい?」


「エロいこと考えてたら蹴り飛ばすぞ」


「センパイ、ひどい!!」



うるさい、と言いながら俺にキスをしてきた。
そのせいでまた、熱が上がったきがした。
たまには風邪も悪くないかも。


end!!


まさにぐだぐだ!
黄瀬を心配して泣いちゃう笠松センパイが書きたかっただけという、なんという俺特ですねすいませんん!
次の日、センパイが風邪引いたら美味い。
素敵なリクエストありがとうございました!


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