□恋をしてしまいました…。(後編)
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「………さっきの音は何だったんだ…?」
「拙者が知るわけ無かろう(涙」
「……お前、また泣いているのか…?」
「そうでござるよ、拙者、どうしても貴殿なら拙者の悩みを聞いてくれるかと思うが……。」
「……!!や、やめろよ!?孟徳みたいに、俺の事が好きだから、どうすれば良いかなんて相談は絶対すんじゃねー!!」
「……まだ…何も言っていないが…(汗」

諸葛亮達があの崖の行き止まりに閉じ込められてから数刻後、二人の武将が、先程の大岩が一体なんなのか、馬に乗って確かめに来た。

その二人の武将とは…。

「夏候惇殿、何故貴殿は拙者からそう拒否するのだ!?」
「黙れ除晃!!お前も俺の事好きとか言ってるだろうが!?」
「?確かに拙者は、夏候惇殿の事、(信じられる仲間として)好きだが………。」
「ざけんなーーー!!俺は男に愛されたかねーーー!!!(怒」
「!??????」

夏候惇の怒りの言葉に、除晃はただ疑問に思うだけであった…。



「………ん?」
「どうした除晃。」
「…誰か倒れているぞ?」
「…誰なのかは知らねえが、だが倒れているというならば、助けるしかないな…。」

除晃が視界の先で、誰かが倒れているのが見えたので、夏候惇と除晃は、その人たちの所まで馬を走らせた。


「…司馬懿殿!?大史慈殿まで!!」
「…大史慈じゃなくて、太史慈ではないのか?」
「…管理人によると、彼の名の漢字の誤りに、今気付いたらしいでござる。」
「ここでこのサイトの話してんじゃねーって(汗」
「ん?」
「……司馬懿、太史慈!!」
司馬懿と太史慈の元まで馬を走らせ、彼らの傍に着くと、馬から下りた夏候惇は太史慈を起き上がらせ、彼の名を呼び叫びながら体を揺すって起こそうとする。しかし…。

「……うっ………。」
「太史慈…!?」
「……………………。」
「…駄目だ、目覚めないか…。」

微かに唸った太史慈だが、然し、目を開かない。
おそらく、先程の岩の攻撃が激しかったのだろう…。
岩が人の頭に当たれば、最悪の場合、岩に当たった人は、死に至るのだから。

「…岩に当たったくせに、気絶だけで済むとは、奇跡だな…。」
「夏候惇殿、司馬懿殿が、何個もの岩の下敷きになっていているぞ!!」
「ちっ、世話の焼ける奴らだ……。そう慌てるな、よく見てみろ、確かにその石とかの下敷きにはなっているが、完全ではないだろう、もし完全に下敷きとなっていりゃあ、今頃潰れて死んでいる。」
「た、確かに、石とかが司馬懿殿の上にたくさん落ちていて、しかし、下敷き…いうのは、大げさな感じでござるな…。」

司馬懿の状態を、夏候惇に言われ、除晃は安堵する。

「分かったならとっとと石とか、そいつの上から退かしてやれ、でないと目が覚めたとき、いくら下敷きになっていなくとも重さで動けないからな。」
「…この者達は、真に運の良い男でござるな」
「ほんとだな。」
「……む?」「?」
「……このとてつもなく大きい岩の向こうから、人の気配がする……。」

人の気配を感じた除晃は、その大岩に手をつける。
すると、夏候惇はこの場所がどんな場所か思い出した。

「…その大岩の向こうは確か、行き止まりになっているよな。」
「もしや誰か、この大岩のせいで閉じ込められているのか…!?」
「…ほんとにこいつら、魏の近くの、こんなところで何があってこんなことになっちまってんだ…。まあ良い、もしこの大岩の向こうに、誰かが閉じ込められているのが本当なら、助け出さなければならん、除晃、お前は今すぐ魏に戻り、紐かなんか、岩の向こうの奴らを助け出せる物を持って来い、急げよ。」
「承知仕った。」

夏候惇の命令に承知した除晃は、馬に乗って大急ぎで岩の向こうの人達を助け出せる物を取りに、魏に戻った。

「……さてと……ほんとに世話の焼ける奴らだな……諸葛亮達。」
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