□呪われたハロウィン
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その頃張コウと諸葛亮。

「「貴方もですか。」」

同じ言葉を同時に言った諸葛亮と張コウが持っているのは、張コウは黒い三角帽子、諸葛亮はかぼちゃのような色と形をした帽子。

「私の部屋に、このかぼちゃの帽子が置いてあったもので……。張コウ殿のかなぁと思い…。」
「同じです諸葛亮殿。ですが、貴方の反応からして、この帽子を置いた覚えはなさそうですね。因みに私も、かぼちゃ帽子など置いた覚えはありませんよ。」
「………。」

ジィーッと黒い三角帽子を見ている張コウに、諸葛亮はこんなことを聞いてきた。

「……被ってみます?」
「はい?」
「置かれてあったという事は、どうぞ被って御覧なさいと言っているのと同じかもしれませんし。それに……。」
「それに………?」
「……貴方のような綺麗な方が女装をなさっても、あまり違和感無さそうですしね」

Sの人が相手を苛めている時のような目をさせながら、諸葛亮は張コウの顔を見た。

「……!!!」

黒い三角帽子=魔女の帽子
魔女の帽子+張コウ(男)=女装


………………。


「私は男だぁーーーー!!!!」
「趙雲殿がお喜びになるでしょうに…。」
「そうですねvv」
「あ、つっこんで来たくせに趙雲殿が絡むと結局デレる。」
「諸葛亮殿?仕方ないのでこの三角帽子は、私が被りますが、諸葛亮殿はそのかぼちゃ帽子を被りなさいな。」
「え。」

そして二人は、手に持っている帽子を被ってみた。
……鏡を持っていた張コウに、それを借り、自分の姿を見た諸葛亮の反応は……。

「……………。」
「い……違和感…無しのッ……おすが…たです…ね……。」←笑いを必死に堪えている。
「?何故ですか?」
「!!貴方の無双3の衣装では、そのかぼちゃ帽子と似たような形の帽子を被っていたからですよ!!気付かぬとは…はっはっはっは!!」

その場で倒れこむように寝転んだ張コウは、堪えきれずにとうとう爆笑し始めた。

「…張コウ殿も、三角帽子と黒いスカートの姿、とてもお似合いですよ。」←褒めてるつもり。

褒めるつもりでいた、諸葛亮の放った言葉により、先程まで爆笑していた張コウは突然停止した。

「あれ?」
「……それ、馬鹿にしているつもりですか。この服の方は、三角帽子を被ったら、いつの間にか着てたんですよ。」
「へぇ。なんか貴方こそ似合いすぎますよ。貴方の場合、元々腰が細い方ですから、女装すれば、女と間違われるでしょうね。」
「…それより諸葛亮殿、そのかぼちゃ帽子と言い、三角帽子と言い、今日はなんか、特別な日でしたっけ……。」
「んーーー…西洋で流行っている、ハロウィンというのでは?」
「はろいん?」
「ハロウィン!聞いた話によりますと、その日はお化けとかの姿に仮装して、人の家に行って、お菓子を貰うとか。確か…トリック・オア・トリート…でしたっけ。」
「とり…はい?トリック…おあ、トリイト?」
「『お菓子をくれなきゃ悪戯するぞ。』というらしいです。」
「なるほど、ハロウィンですか。」
「…ところで張コウ殿、困ったことが怒りました。」
「?」
「……この帽子……脱げません。」
「…。……。………。…………へ。」
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