□呪われたハロウィン
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「幼平、幼へーーー!!」

廊下を走りながら周泰を探しているのは、口から牙を出した甘寧。
とにかく必死に探してるのも……。

「助けてくれー!!襟の長い上着を着たら、脱げなくなっちまった!!お前の刀で何とかしてくれー!!俺の剣だとなんか切れなかった!!」

というわけで、周泰を探しているのである。
因みに周泰は、普通に自分の部屋にいた。

「………大きな鎌………。」

何故か大きな鎌を持っている周泰の格好は、いわば死神。
フードを被っていて、しかもこのフード付きの黒い上着が脱げなくなっているにも関わらず、

「……♪」

なんか満更でもない様子の周泰。

「周泰めーっけ!!」
「…興覇?」

いきなり扉が開き、それに少し驚いた周泰は、興覇…甘寧の姿を見てすぐ分かった。

「……吸血鬼……。」
「……幼平……。」
「?」
「…いただき!!」

いきなり抱きついてきたかと思えば、甘寧は周泰の腕に噛み付き、吸い上げる動作をし始めた。

「……ッ!!!」

今自分は、甘寧に血を吸われていると気付いた時には、血を吸われた事で、くらっと目眩をしてしまった。
それに気付いた甘寧は、ハッと気付き、周泰の腕から口を離した。

「あ、悪い幼平!大丈夫か!!?」
「あ、ああ……。」
「ほんとごめん、なんかこの格好してると、体がふらふらして…、なんか人の血が何でか欲しくなっちまって……。」

頭を抱えながらふらつく周泰の体を支える甘寧に、周泰は吸血鬼の事よく知らない甘寧に説明をした。

「……吸血鬼とは、人の血を好むと聞いた……、その牙で人の体に傷をつけると、そこから血を吸うらしい………。」
「へぇ…知ってんのお前。」
「前に様々な国の軍師から聞いた…。…興覇、その姿をしているという事は、餃子とか食えなくなるという事だ。」
「……どういうこと?」
「吸血鬼は確か……、にんにくが駄目だと聞いたな……あと、水とか十字架とか……。」

吸血鬼の弱点を聞き、甘寧はまるで頭の上に岩が落ちたように、激しくショックを受けた。

「…てことは、水も飲めないってことじゃねえか!!俺の大好物な餃子まで食えないなんて!!(泣」
「アードラキュラ残念。」←棒読み
「他人事みたいな一言言うな!!って、ドラキュラって何?」
「……吸血鬼の名らしい。」
「それはお前が偶然知っていた」
「軍師から聞いた…。」「記憶力半端ねえなぁ(汗」
「……俺のも、この変わった着物を着てみたら、止めるところ(いわばボタンみたいなやつ)に鍵を掛けられ、脱げない……。」
「…そうだ!諸葛亮とかなら知っているかもしれない!奴を探そうぜ!」
「……ああ……。」

そして二人は諸葛亮のいる蜀へ行くことになった。



「……幼平…、ちょっといいか?」
「何だ………。」
「…血…もうちょっと、くれないかな〜?なんて………。」
「………。」
「っていうか、なんか外がいつもより眩しいかなぁーっつかさ…(汗」
「…………(汗」
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