□恋をしてしまいました…。(前編)
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「…………………。」
孔明は悩んでいた。
「…どうすればいいんだろうか……。」
「何を悩んでいるんだい。」
「そりゃ私がしてはいけない人物の事、もっと好きになってしまった事ですよ。」
「へぇ〜お前さん、もしやあの護衛役のどちらさんかに惚れてしまったのかい。」
「ちょっと違いますよ、元から気になっていた相手が、急にその方の顔を見る度に胸がドキドキしてきtうわあああああ妖怪深緑顔隠しだらだら男〜〜〜!!」
「誰が妖怪だそして長すぎるよしかも訳わかんない名前だねあとあっしがいるのに気付いたの遅っ。」
ホウ統が隣で座っているのに漸く気付いた諸葛亮は、再び溜息付いた。
「……はぁ〜〜〜〜〜」
「思わぬCPだね、きっとこのサイトに来てく下さってる人達も何でこんな組み合わせだと思っているかもしれないよ?」
「…ホウ統殿、私はどうすればいいでしょうか……。」
「さあ〜ねぇ、大体、なんだってお前さん、その男の事が好みになったんだい?」
「そりゃあ彼の性格、私から見たらですが、主に忠誠誓ってるとこ・主を己の命を捨ててまで守り抜く勇ましさ・無口で無感情・どんな事でも冷静・でも意外と優しいとこ…そんな感じですね。」
指を折りたたんで数えてる諸葛亮に、ホウ統はある事を彼に教える。
「…孔明、あのさ、」「ん?」
「その、性格からして周泰だって分かったから言うけど、周泰殿さぁ、多分、普通の恋愛をしたい武将だと思うんだよねぇ、だから、彼を愛している孫策とか孫権とか陸遜、甘寧とか、そういう男に好かれるっていうの?周泰殿は嫌がると思うんだけど…。」
「………。」
「どうすんだい。」
ホウ統に聞かれ、『考える人』と同じ姿勢になって考え始めた諸葛亮。
「………分かりました、ではせめて気持ちだけでも伝えれば、私はこれで充分って事で!」
「……そうかい、…ま、頑張るんだね。…どうでもいいけど、」

「やっぱり贈り物されると嬉しいもんだねー。」
「!!」
ホウ統の去り際に放った一言を、諸葛亮はアドバイスとして受け止めた。





「…贈り物ですか…いわゆる、プレゼントですね。でも一体、どんな物を贈ればいいのでしょうか……。」
「何を言っているのでしょうか?諸葛亮殿。」
「ん?趙雲殿…。」
贈り物の事で悩んでいると、そこに趙雲が現れ、彼の姿を見るやいなや、諸葛亮はあることを思いつく。
「(……張コウを恋人に持っている彼ならば、何か分かりそうかもしれませんね。)趙雲殿?少し聞きたいことがあるのですが、」
「?」
「もし何か贈り物が届けられるとして、趙雲殿はどんな贈り物だったら嬉しいですか?例えば張コウからとか……。」

「それは勿論、愛だ!!」

辺りが沈黙という空気に潰されてしまった…。





「趙雲殿は張コウ殿とはいわゆるバカップルでしたからね、趙雲殿、キザっぽいとこありますが、どこか変であった事すっかり忘れてました。」
そして、先程の会話がまるで起こってなかったかのように、再び悩み始めた諸葛亮。
…そして、悩んだ末、贈り物をどうすればいいか教えてくれる場所を思い出した諸葛亮は
「……よし!孫呉へ行きましょう!」
と決意した。
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