□呪われたハロウィン
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「……………。」

朝、起きた夏候惇。何故か彼の部屋の机に、何か、先の尖った耳の被り物。

何だろうと思い、寝台から立ち上がり、机の上に置かれてあるその被り物を手に取った夏候惇。

「………//////」

見れば見るほど、何となく被ってみたいと思ってきた夏候惇は、頭の上まで先の尖った耳の被り物を運んだ。

「…………。」

…何被ろうとしてんだ俺は。

……と思いつつ、やはり被ってみたくなった夏候惇は、部屋には誰も居ないのを確認し、そ〜っと、それを被ってみた。

「…………。」

離れて見ると、頭から耳が生えてるように見える。よく見ると、犬のような形の耳。

「………。」

自分の容姿を思い出し、そして今被ってる物と己の容姿を合わせて想像した夏候惇は、顔面全てが赤くなった。

「……ほんとに何被ってんだ俺は!」

恥ずかしいので、その被り物に手を触れようとした時、部屋の扉が突然開いた。
そして入ってきたのは……。

「元譲、今日が何の日か知っているかと、我が父が聞いてい、る…が……!?」
「あ。」


曹丕登場。同時に部屋中沈黙。



「アッハハハハハハ!ハァッハハハハ!!」
「…………//////」

あの曹丕が大声で爆笑するほどとは……。
そう思っていた夏候惇は、最初から恥ずかしがっていたが、人に見られ、さらに笑われてしまったので、余計恥ずかしくなり、顔が真っ赤になってしまった。

床をバンバン叩きながら爆笑していた曹丕は、顔を上げて、笑いすぎたあまり流れた涙を拭き取りながら夏候惇に言った。

「…クックククク…、元譲、お前、似合うぞ!」
「…うるさい。」
「それほど恥ずかしがるならば、何故被った?」
「…何となく。」
「何となくねぇ…。」
「…曹操に見られる前に、これ脱いでいいだろ。」
「ふっ、良いではないか?父に見られた後に脱いでも」
「前に脱ぐ!!」

そして夏候惇は、すぐさま被り物に手を掛け、脱ごうと引っ張った。


が、


「……………。」
「…?」
「…………はぁー…。」
「…元譲?」
「……………ははは……。」
「…はははは…。」
「…子桓、面白いことを教えてやろう。」
「…?」






「なんか脱げねぇぜ☆(親指立ててグッ☆)」
「はい!?」
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