物語

□第二話「共同生活」
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「除晃、何だか機嫌良いではないか。」
「おお、曹操社長!」
「何かあったのか?」
「いえ、あまり特別な事は……♪」
「まあよい、その機嫌の良さからか、お前が一番早く仕事を終わらせているから、それほど文句は無い。その調子で頑張ってくれ。」
「勿論です社長!」

曹操の勤めている会社で、除晃が仕事の合間の休憩に浸っていると、社長である曹操が除晃の前に現れた。

「この調子で、劉備社長のとこの会社とかに負けぬよう頑張ります!!」←目がメラメラと燃えている。

「う、うむ(…機嫌よすぎるというのも、ちょっと…(汗)」

曹操は除晃のその機嫌の良さに苦笑したが、だが同時に、除晃が何故これほど機嫌が良いのか、疑問に思い始めた。

(…しかし、除晃は何故コレほどまでに、機嫌が良い?彼の周りで何かあったのか…?強いて言えば、彼の友人である曹仁の周りで嬉しい出来事があれば、除晃も共に喜ぶんだが………。)
「?」
「…除晃、もし何か話せることでもあれば、ワシにどのような話か教えてくれ。」
「…?は、はい…。」

除晃にとって意味ありげな言葉を言った曹操は、その場を去った。除晃は首を傾げたまま、何となく固まっていた。



「これ、甘寧にめちゃくちゃ似合うと思うよ。」
「お、おう……。」

その頃、甘寧は共に生活することになった高校生、綾統と共に買い物をしていた。
甘寧の分の服などを買っているのだが、どうも甘寧の方は、辺りを見渡したりして落ち着きがないようだ。

「…お前さぁ甘寧?そんな風に見渡してっと、逆に怪しまれちまうから止めな。」
「だ、だってよぉ、外出歩く時、絶対出くわしたくねえ奴らがいるんだよぉ…。」
「?…よくわかんないけど、新しい服買って、髪型とかも変えれば、そいつだと判断され難いって。だから安心しな。」
「うぅー……。」

しかし甘寧はどうしても落ち着きが無い。
見兼ねた綾統は、溜息吐き、甘寧に言った。

「……俺の服着てりゃあ、パッと見わかんねえだろ。」
「?」
「先ずは髪型、どうにかしないとな。」
「…????」

数時間後

「…で、どうよ甘寧。」
「へぇ…、こんな髪型もあるんだぁ。」

甘寧の髪型は、最初は垂れた感じに毛先が全て下を向いてたが、
現在の髪型は……、
三國無双3〜4のあの髪形を思い出してください。

「…ていうか、耳とか丸見えになって、コレじゃあ逆に見つけられやすいんじゃ!?」
「そうか?服次第で、目立ち過ぎて逆に気付かないってのもあるぜ?」
「………。」
「さて、次は後にまわした服選びだ。行こう!」
「……………。」

綾統の積極的な態度などを見て、甘寧はずっとある思いを抱いていた………。



「へぇ…諸葛亮っていう名前なの。」
「え、ええ…その…家に居ては…邪魔、でしょうか……。」

劉備の家では、会社に行った劉備が家にいない間、彼の妻、孫尚香が諸葛亮と話していた。

「ううん、そうじゃないの、ただ…、」
「?」
「玄徳様が、貴方みたいな綺麗な顔をした人に惚れるんじゃないかと思うと、もうすでに呆れてしまってね。」
「え!?あ、あの、私が…き、綺麗な顔をしているなど…!!」
「ううん、ほんとに綺麗な顔をしているわ。」
「…私よりも、貴方の方が美しいですよ、尚香様…。」
「ふふふ…アリガト。」
「私は醜い方ですよ、見も心も……。」
「…諸葛亮?」
「………。」
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