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□月
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「レイ、何してるの?」
窓の外を眺めてる私に、彼が近寄る。
『…今日、月がいつもと違う』
今日の月が、なんだか変だ。
いつもより色が濃くて、
いつもより丸い。
これからの何かを示しているような気がして、なんだか怖い。
「どんな月?」
そう言って彼も窓の外を覗き込む。
…彼の匂いが鼻を掠める。
「…怖くないよ、大丈夫だから」
怖いって思ってたの、バレたかな?
彼は何も言わない私の頭をポンと撫でた。
『、こんな月は、嫌いだな』
「…うん、嫌いだね。
でも、レイは俺と一緒にいるから大丈夫でしょ?」
そう言って彼は私を抱きしめたーー
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