キセキの軌跡と奇跡
□第9Q
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「『あ』」
「…えーっと、そのー…」
『……おはよう!大我』
「! おう!」
朝、廊下でちょうど会った二人
昨日の事もあってか
火神が返事を渋っていると
その様子を見たゆかはふっと笑い、満面の笑顔で挨拶をした。
『(やっぱ……昨日のこと気にしてんのかな〜…)』
私は、大我のそんな顔は見たくない………
私が見たいのは
あの無邪気な笑顔
そして火神は
「(昨日のこと…一応、謝ってたほうがいいかな…?)」
元はといえば、無理矢理したわけだし。ここは男として謝っておこうか。
「あー、松村…その〜」
『ん?』
「っ…!…昨日は、その…悪かった……急にあんなことして…」
『!…………はあ〜〜〜〜〜っ』
「Σなっ!」
やっと口にできた謝罪の言葉
だが返事を待てば、無言の後の長〜い、めちゃめちゃ長いため息。
え?なに?
なんでため息つかれたのオレ?