平凡でいたい今日この頃
□ACT.2
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「冬真一緒に帰るぞ!」
あれから席が隣とあって馬鹿は毎日毎日ストーカーのように俺に付き纏って来る。そして玩具のオマケのように不良の春日までも俺に睨みながら馬鹿の後ろについて来る。糞担任は当て付けかのようにいつもの倍以上の雑用を命令する。
え、何これ罰ゲーム?
ハッキリ言ってキレてもいいよな?
っと、いつも内心思ってしまう。
クラスのチワワ達は不良と糞担任の眼力が恐くて表立った行動はせず、殺気の視線だけ送っていた。
たくっ、クラスの奴らは使えなさすぎる。
俺のクラスは親衛隊の加入率が悪いSクラスだからって階段から突き落とすとか生ゴミを被せたりもうちょっと頑張れよな。
この学園は学力と財力で決めるクラスと専門分野を高めるクラスがある。
Sクラスは勿論両方兼ね備える生徒がいる特進クラス。
その下のAクラスからDクラスは普通クラス。
普通クラスは成績が全て。
S以外のトップ集団がAクラスとなっており、Aクラスから順に成績で構成している。なのでDクラスは所謂落ちこぼれクラス。
と言われてるが、今はDクラスはヤクザの子息やそれ関係の人種がほぼ集まっている無法クラスだ。
以降Eクラスはスポーツ科、Fクラスは芸術科。
俺と馬鹿はSクラス。
普通平凡を装うなら俺はBクラスからCクラスの間に嵌まるところだが、Sクラスならではの特典があるからクラスだけは妥協した。
Sクラスの特典とは、
この学園は全寮制なのだが、生徒会の奴らなど特別な奴ら以外は基本1年と2年は2人で一室だがSクラスは全員1人部屋。
授業は単位が取れてれば基本授業は出席しなくても大丈夫。
しかし、期末テストの点数によって随時クラス替えがある弱肉強食がモットーの学園では大概の奴らはこの特典は使っていない。