平凡でいたい今日この頃

□ACT.3
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「球技大会楽しそうだな俺やるっ!」


馬鹿が転入して1ヶ月がたとうとしていた。

相変わらず信者共にちやほやされてのうのうと生きている馬鹿に殺意が何度湧いたか。
最近副会長と獅葵も信者になったと風の噂で聞いたが、その後すぐに「とう違う!俺はとうだけ!」と、浮気した旦那のような電話が掛かってきたが意味が分からなかったので電話はそのまま切った。



「競技は何があるんだ?」

ウキウキと張り切っている馬鹿の声がかなり耳障りだ。



「競技はサッカーとバスケとバレーと卓球の4種目だな。」

今度はどんな手を使ったのか、馬鹿の信者に加わったクラスの爽やか少年こと江崎達巳が指を折ながら教えていた。


そういえばそろそろ球技大会か…。

何も起こらず球技大会が終って欲しいが、そうもいかないだろうな……。



親衛隊の連中は幼稚ながらも虐めをしているようだが、馬鹿自身に全く効果がない結果に終わるか、信者共にばれて仕返しされて退学にされてしまうかだった。
退学に恐れている親衛隊は中々馬鹿に攻撃出来ずピリピリとしておりいつ爆発するか時間の問題だった。
しかも最近は生徒会が親衛隊の報復に警戒するという名目で馬鹿を生徒会室に入り浸たたせており、それを耳にした親衛隊は更にピリピリしたのは言うまでもない。




今日にでも会議でも開くか…。


一応自分の所だけでも釘を刺さなければ、ヘマをした隊員の責任として信者共から後で自分のところに報復が帰ってきそうだ。



深い溜息をついたときに調度一條が教室に入って来た。
「テメェーら席につけ。…後は委員長やっとけ。」
数枚の紙を教卓に置くと、一條は教卓の隣にある親衛隊に用意させたと思う高そうな黒革のソファーにドッカリと座り、馬鹿を呼び普段の俺様が嘘のような優しそうな笑みを浮かべながら隣に座るように隣を軽く数回叩いた。


「わかった!」


馬鹿は元気よく一條に返事し鬘をピョンピョンと跳ねながら走っていた。教室は走るなと小学校で習わなかったのかよ。


それに仕事を全部俺に押し付けやがって。後で俺が報復してやる。





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