平凡でいたい今日この頃
□ACT.3
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クラス全員の名前を生徒会に提出する用紙に種目を書いていった。
さて、仕事も終わったし席に戻るか。
「なあ!冬真は俺と一緒のサッカーになったんだよなっ?俺冬真と一緒で嬉しいぞ。」
ルンルン気分で信者共から飛び出して俺の元に向かってきた疫病神(馬鹿)はとんでもないことを言い始めたのだ。
…………は?
何決定事項なの?
ピキッ…
おおっと、いきなりすぎでシャーペンを折ってしまった。
結構大事にしてたモノだったのに。
「ごめん僕卓球を希望したから。」
「えー!なんで冬真は俺と一緒じゃないんだよっ!?親友は一緒なんだ!!」
野次馬が五月蝿いが気にしないでおこう、それよりも馬鹿だ。なんでは俺のほうだ。
お前の目は節穴か?あ゛ぁ!?
もしかして日本語がわからないのか?悪かったな俺は宇宙語は話せないんでね。
冬真は内心今にでもブチ切れそうだったが深呼吸をし、ギャーギャー騒ぐ転入生の声をシカトして自分を落ち着かせてどうやって納得させるか考えていた。
「…僕ね、悠紀のカッコイイ姿が見たかったから。」
考えた結果おだてる作戦にした。こんな餓鬼にはおだててのせるのが一番楽だし効率がいいだろう。
「俺美形だしカッコイイからな!ちゃんと俺のシュート姿見てろよ!」
おーい、誰も美形まで言ってないんだが…突っ込むのも面倒なのでそのままにしとこう。野次馬連中も頑張れよと馬鹿を甘やかしてるし。
なんとか落ち着いた馬鹿をおいといて、提出用のプリントを先生に渡したが、あの先生が持って行く訳もなく仕方なく自分で持って行くことにした。
そのあと1時間目の授業が始まったが疲れすぎて何も聞く気にもなれず、上の空で全ての授業を終了させた。
「ハァー…今日も疲れた。」
このまま部屋に帰りたいがそうもいかないか…親衛隊の集会もやらなくてはいけないし、生徒会室にも提出しに行かないと。
どうせなら獅葵に提出させるか。しかしまだ昼間だし連絡したらこの場に来る可能性もある。
…面倒だがやっぱり自分で行くか。
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