short story

□何度でも
2ページ/2ページ

次の日


ガララッ

教室のドアを開けて、いつもみたいに☆のところに…じゃなくて!

だめだよ!引かなきゃ!

てか、誰のところ行けばいい?

あ、そっか自分の席か←

目の前を通りすぎた僕に、☆ちゃんは目を丸くしてびっくりしている。

でもすぐに本に向き直った。

(ちなみに☆ちゃんは僕の前の席)

んー……我慢、我慢!

やっぱり話し掛けたいよぅ……

うー……


一日我慢しようと決めたのに

「☆ちゃん!」

声を掛けてしまった。

「な、なに」

今日も素っ気ない…けど、ちょっと涙目?…え?なんで?

「なんで、泣いてるの…?」

そう聞くと

「な、泣いて、な…ぅうっ」

あ、泣いちゃった。

「あ、わ、ちょ、どしたの?え?なんで泣くのさ!」

焦ってつい大声を出してしまって、クラスの全員に見られた。

や、やば。

とりあえず☆ちゃんの腕を掴んで屋上へ。

「…………☆ちゃーん??…」

「…………………」

ちーん。無視…と思ったら

「う、うぅ」

「ね、なんで泣くの!…泣かないでよー…どうしたの?」

「嫌われた、かと…思っ、た……ぅ…話し掛けてくれなかったから……私、いつも冷たくし、てる、から…」


え、え、え

待ってたの?いつも僕が話し掛けるの、嫌じゃなかったの…

「えー!!」

「え?……な、な、に」

「いや、てっきり僕がウザかったかと…思ってた…」


「んなわけないでしょ」




「好きだもん。好きな人に話し掛けられて嫌な人なんているの?」


そういってぷいっと顔を背けた☆

「僕も好き」

「知ってる」

「付き合う?」

「え?付き合わないの?」

「あ、うん。よ、よろしくね…」

「あ、よろしく…」


君が寂しいと言うなら


君がして欲しいと言うなら


何度でも


望み通りに。





「てかさ、☆ちゃんなんで嫌そうな顔してたの?」

「は?!してない!た、ただ、恥ずかしかっただけ…」

「ほー……かわいいね」

「?!…もーやだ。ばーか」

「え?!ちょっと!待って!なんで?!」

「ばぁーか!!ベクヒョンのばぁーーーか!」


END
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ