優しさに触れた日々
□プロローグ
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グランドラインのとある海域で大きな船が航海をしていた。その船首は鯨の形をしている。
そう、それはかの有名な白ひげ海賊団の船であった。
「・・・」
白ひげ海賊団一番隊隊長“不死鳥のマルコ”は穏やかな海を見つめていた。
「マールコ!
そんなとこで何やってんだよ?」
「サッチかい。
別に何もしてねぇよい。ただ、こんなに穏やかなのは久々だと思ってねい。」
「ああ、確かにそうだな。
ここんとこ敵襲が多かったしな。」
「白ひげに挑むなんて命知らずなやつらだよい。」
「ははっ
口ほどにもねぇやつらばっかだったしな。
まっこんな日は久々だし、ゆっくりもしたくなるよな。」
二人がそんな会話をしていたところで、見張りにいたクルーの叫ぶ声が聞こえてきた。
「敵船だーー!!」
「・・・はぁ
結局こうなるのかい。」
「全く空気の読めねぇ奴もいたもんだ。
さっさと潰しちまうか。」
一瞬二人で顔を見合わせため息をつく。
そしてさもめんどくさいですといったふうに動き出した。
彼らはまだ知らなかった。
この日に大切な出会いがあるということを。
そして
その出会いは彼らの人生を大きく左右することとなる。
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