小説置き場

□嫉妬
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「「「ごちそうさまでした!」」」
「はい、じゃあ休憩しててくださいね」

そう言うと三人は元気よく、はーい!と返事をした。何と可愛らしい生物なのだろう。癒される。この荒んだ世の中でこんなに無垢で純粋な子達はどこを探してもそうそういないだろう。
片付けを女中に任せ、バルコニーで話しているアリババくん達の会話に耳を傾ける。

「はぁ〜!今日のお昼ご飯も美味しかったね!」「えぇ、あのお肉がとても柔らかくて…とっても美味しかったです!」
「シンドリアの特産物ってどれも美味いから食べ飽きないよな!」
会話までもが可愛らしい。この子達の育ちの良さが伺える会話だ。

「美味し過ぎて食べ過ぎちまったぜ」ふにゃりと顔を歪ませ笑うアリババくん。

しかし次の瞬間、可愛らしい顔が歪む。
「あー…でも流石にこれだと訓練の動き鈍くなって師匠に怒られるな…」

また『シャルルカン』ですか…

毎日の会話を聞いていて、アリババくんが師匠、シャルルカンの名を言わなかったことは一度もない。

(修行熱心なのは良いのですが…)

あまり彼の口から私以外の名が出て欲しく無い。

独占欲でしょうかね。

今までこんな気持ちになったことは無いのに、今はアリババくんが誰か他の人の名前を言っているのを聞くたび、激しい憎悪に駆られる。

思わず自笑してしまう


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