パラレル

□*ごめんな
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目の前にいたロビンにおれは倒れるように寄りかかった。
ロビンは一瞬びくりしていた。
びっくりしていたこともあってしばらく沈黙の時間が続いた。
しばらくして、ロビンはおれの頭を優しくなでてくれた。
優しく、ゆっくりと。
そんな行動におれはとても情けなくなってきた。
いつの間にかおれはロビンの腕の中で泣いていた。
声は出さなかったが、肩が震えていた。
それを感じ取って、ロビンは強くおれを抱きしめてくれた。
「ロビン・・・。ごめんな。ほんっっっっっとにごめんな。
 おれ、・・・っ。弱くて、情けなくて。今はロビンの方が辛いのに・・・、おれは何も出来なくて・・・。」
ロビンは今、学校でいじめられている。
おれとロビンは学校が違う。
だけど、おれの学校のやつにロビンの学校のやつと知り合いのやつがいて、そいつからの情報とか言ってそいつが教えてくれた。だからおれはロビンがいじめられているのを知っている。
そいつがいなければおれは知らなかった。
おれの彼女なのに・・・。
そんな彼氏失格なおれに、ロビンは優しくしてくれる。
「ゾロは弱くなんかないじゃない。喧嘩しかできないような人たちより何百倍も強い。それに、ゾロは私に色々なことをしてくれているじゃない。私のためにたくさん・・・たくさん・・・!あなたのおかげで私は今こうやって笑っていられるのよ。
ありがとう。」
ロビンはきつくおれを抱きしめてくれた。
何度も何度もありがとうと言いながら。
おれも心の中でロビンに何度もお礼を言った。



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