Main5:バディ・コンプレックス(ディオ受け

□桜の君
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僕が、彼を見つけたのは、ただの偶然だった。
でも、いつの間にか好きになってた。
君に届くかな、、?

【桜の君】

桜の木下に、彼は居た。
蒼い瞳が、淡いピンクの桜を見上げている。
彼の柔らかそうな金髪には、少し桜の花びらがついていた。

それを見つけて、ただ、
「消えてしまいそう」
そう思った。

なんて考えていると、彼のそばまで来ていた。

「やあ、僕はフロム・ヴァレンタイ。君は?」
「、、隼鷹・ディオ・ウェインバーグ。」
近くで見るとさらに綺麗な顔立ちだということに気がついた。
「ねぇ、ディオ?」
「なんだ?」
「今日の実習訓練、僕と組んでくれない?」
いつの間にか、口から出ていた。
自分でもよくわからないけど、これは、「本心」。
ディオに近づいて見たいというのも。
淡い恋心までは、気がつけなかったけど。
「ああ、別に構わない。」
ディオは、そういうと、歌を歌い出した。
とても緩やかな旋律で、少し高い声だったのを僕は覚えてる。


「----い、おい!!」
「っとぉ、、。」
「起きたか。」
「ああ、、、ごめん。」
ディオの歌を聞いていたら、いつの間にか寝てしまっていたらしい。
ディオの顔は、少し笑っていた。

「!」
「ほら、実習が始まるぞ。」
ディオに声をかけられて、今が何時かを見る。
「急ごう!」
「おい、フロム、走るなっ!」

僕は彼の手を取って走り出した。

今、気がついたディオへの恋心とともに。
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