witch-hunting
□第2章
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私の一日はこんな感じだ。
朝、起きたらポストから手紙を取る。
手紙を読む。この手紙は仕事の依頼だったり、感謝状だったり、ファンレターが殆どだ。
そのあと、朝食を食べに食堂に行く。
食べる。飲む。
で、部屋に戻り歯磨き。
依頼があった日は仕事を。ない日は、仕事なかった仲間とダラダラ過ごす。
以上だ。
文句は無いはずだよ?
仕事は建築物の解体作業、木材の切り落とし、鉄を切ったり……主に建築系を中心に、破壊的な仕事をしている。
ダメなのか?
ダメじゃないだろうに。
まぁ私は、医学・薬学班の様に、命を左右することはしない。
まぁ殺そうと思えば出来るが…。
今日の仕事は古くなった家屋の解体作業。
まぁ、よくある依頼内容だな。
とはいえ、私も魔法を使う魔女だ。
普通の人間には出来ないことをしているよ。
今回の場合は、あまりにも古いから、危険で近寄れない家の解体。
そんなに時間は掛けないつもり。
長引けば私も危ないからね。
それにしても、ずいぶん田舎だな。
「ネグリラさん、アレですわ。」
「あれ?確かに、危なっかしい建物ね。白蟻にやられたの?」
「そうみたいですわ。なんや、死体が昨日見つかったみたいやけど、白骨化してたらしいで。」
「え、怖いね。わかった。作業員は全員下がっていて下さい。随分と脆いみたいで、危ないから。」
「はい、ありがとうございます。」
元々、建物事態も古いらしく、危なかったらしい。
家屋の一部が崩れ、そこから死体が発見された事故現場だ。
死体が白骨化と言うことは、無くなってからかなり時間たっているし、ご近所さんも可笑しいなとは思っていたらしい。
一昨日の大雨で呆気なく崩れた建物を見て、流石に通報。
まぁでも、お互いに気の毒な話だ。
ネックレスの先に付いている斧に手をあて、魔力を送ると、斧はネックレスから離れて、あっという間に本物に変わる。
斧で家屋を解体する私を、おおーと見る作業員達。
解体も終わり、斧をネックレスのチェーンに近づけると、またただの小さなシルバーのネックレスに戻る。
「終わりましたよー」
「ありがとうございます!」解体された木片をせっせとトラックに乗せる作業員達。
仕事終わり!
今日は楽だったな。うん。