小説

□手を伸ばすから
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※"気高くなり過ぎて"の続編です。












『俺ってさ…』
『何で生きてるんだろうね』
『生まれてきてよかったのかな』


アイツの口からその様な言葉が出るとは思えなかった。

アイツはいつでも笑っていて、俺は勿論、ブルーや後輩達、その他周りの人々がどれだけ癒されてきたか。また、生まれながら持ち合わせたあの強さにどれだけ勇気づけられてきたか。

アイツがいたから、俺もブルーも過去を捨てて前を向けるようになった。

例えるなら、それは"光"。
その笑顔は、俺達の後ろにかかった暗い陰を掻き消す程の輝かしい光のように降り注いで、途轍もない安心感を覚えた。
彼は、俺達に光という道を与えてくれた。

感謝してもし尽くせない。

友人を持たなかったはずの俺なのに、アイツは俺を友人と呼び、俺もそれに頷いた。

"親友でありライバル"

それが、俺達の関係。


















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