ごみ

□明くる日ノスタルジア
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「アッハッハ―なんじゃ―頭が痛いの―」


俺は我に返った後、とりあえず近くに休憩の宿を取り卒倒した坂本を担いでいった。
とは言っても坂本は俺よりも背がずいぶん高く、半ばひこずるようだったと思うのだが。
女将やら仲居の訝しげな視線を覚えている。
とりあえず布団を敷きデカい図体を寝かせた後、かわやに行って帰ってきた俺を
待っていたのがその台詞と毛玉だった。

「おお。なんだ、まだ痛むか。寝ていたほうがいいのではないか?」
「いや、なんか忘れてんか知らんが、やったのはおんしじゃなか?その台詞はどっからでたが?」
布団の上で座っている坂本に合わせるようにして正面に座り込みつつ、考える。
やはり、
「お前が頭が痛いというから、それを心配する心から出た言葉だと思うが?

・・・・・・・・・・・・・・なぜか沈黙が落ちた。
一瞬、坂本の顔に絶望と諦念の色が混ざる。
うむ。どちらかといえば、泥団子を作る子供を見ている母親の表情、といったところか。
あいつもそんな複雑な、しかも表面だった顔をだすこともあるのだな。
まさか、まだ調子が悪いのか?

「おんし、変わってないのぉ・・・・会話が成り立たん・・・」

「前会ってからどれくらいたっていると思っている。銀時にはあっているのだろう?たまには顔を出さないか。」
「アレ?スルー?わしの指摘、スルー?」

ひさびさのはずなのだがこのアホ顔はなかなかにそんな感じがしない。


未完なんですって






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