New crescent

□戻らぬ君の背中見て
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『何で……ウソよ…………ウソ……ッ!!』



突然届いた新聞。
そこには、【火拳のエース、死す】と【白髭死す】の記事でいっぱいいっぱいだった。
新聞を持つ手は震え、次第に足も震えてきた。


『っ〜〜!!いやぁぁぁぁあああ!!!』


その場にしゃがみ込んだ瞬間、バンッ!と勢いよく
開いた扉には、ダダンさんが立っていた


「どうしたんだい!」

『いやぁっ!す……エースがっ!!』

「エースの野郎がどうし……」


ふと、目に入った文字と写真
そこには、笑って倒れているエースの写真。その上に
【火拳のエース死す】の文字


「ウソだろ………あいつが…死んだ………?」

『うわぁぁぁん!!』

「っーーー!!しっかりしな!!ガープの野郎…帰ってきたらただじゃおかねぇ!!!」



優しくも強く抱きしめてくれているのはダダンさん。
エースではない……

********“**““


その後、白ひげさんが亡くなったせいで海賊達が一斉に暴れ出した。
《ワンピースは実在する》の一言で。

この国も危ないとか何かで、ガープさんが帰ってきた

変わらない面影、優しくも厳しい人。


「おぉ!安心できるな!」

「ガープさん、ありがとう!」

『ガープ…さん?』

「!!… *** か」

『お久しぶりですね…ちょっといいですか』

「あぁ…」


あの真相を知らないといてもたってもいられない。
ダダンさんは最近、ショックを隠せずに自棄酒を飲んでいる


「あぁ、その前にガープさん。最近山賊が山から下りてきてマキノんところをじんどっているんだ…」

「山賊……」

『大丈夫よ。皆には危害を加えない。それも今日で終わらせるから……行きましょう、』

「あぁ」









聞くんだ。
真実を、エースの最後を。




『…ガープさん、エースは………』

「……すまない」

『っ!!』

「あいつを…助けてやれんかった。」

『いえ…だいじょぶ…ですっ…』

「我慢せんでええ。ワシを責めてええ。申し訳ないんじゃ…孫1人も守れんかったワシが……っ!」

『最後…エースは、最後…なんて………?』

「…直にルフィからくるじゃろうが…それまで待てんだろう。」

『はい』


いよいよだ、エースが残した最後の言葉。
今までの思い、そして答え。


「(こんなどうしようもない俺を、鬼の血を引くこの俺を愛してくれてありがとう)じゃ」

『っー!!フッ…グスッ……エ゛ーズはっ…幸せだったんでずね…っ!家族もでぎてっ……!』


答えが、見つかったんだね。
良かった。エース…………幸せだったんだね。
あの約束、果たしてくれたね………
今度は……私が約束を果たさないと……


「あぁ」

『よかったです…これで、あの子に話せる』

「あの子?」

「母さん?」

「!!エースに瓜二つの子ども…?!まさかっ…!」

『はい…エースと私の子……おいで。エイリ』

「あぁ…おっさん誰だ?母さんに何のようだ」

『こら。この人はね、お父さんと私のお爺さんよ』

「母さん達の……?」

「ま…まて!話についていけん!…何歳じゃ?」

『3歳です』

「じゃあアイツが出航する頃にはもう宿っておったのか!!?」

『そうなりますね…エースはこの事を知っています。』

「オレ、父さんと約束したんだ!父さんが帰ってくるまで母さんを守るって!」


まるで子供の頃のエースがここにいるかと思うほど瓜二つのエイリ。
だけど、そのエイリは自分の父………エースが死んだことを知らない。
そして、一度だけでも会いたいと駄々をこねた白ひげさんも、もういないことも……


「会ったこと……あるのか?」

『はい。一度、エースが捕まる前の島で再会しました。』

「父ちゃんはスゲーんだ!こう、体からメラって火がでてきて!強えーんだ!!オレ、父ちゃんみたいになりてぇ!!」

「っ…」

『エイリ…聞いて、落ち着いてね』

「何だ?………もしかして、父ちゃん帰ってくるのか?!まだオレ修行終わってね『エイリ』?」

『エース……お父さんはね、いなくなっちゃったの』

「え?」

『もう、帰ってこないの。』


死んだだなんていえない。
認めたくない。


「うそだろ…?」

『本当よ……エースはっ…還ってこないの……一生……側にいるって…言ったのにね』

「うそ…だ。ウソだっ!!父ちゃんが嘘を付くはずねぇ!!」

「エイリ…本当じゃ。」

「じゃあ……父ちゃん…嘘付いたのか?」

『違っ!』

「っ〜!!父ちゃん何かっ父ちゃんなんか大ッ嫌いだ!!」

『っエイリッッ!!』


−−−パンッッ!!


小さい頬を、初めて叩いた。
初めて本気で怒った……


『取り消しなさい!忘れたの?!お父さんはアンタの事を命懸けで守ったじゃない!大好きな…大切な奴なんだって言ったじゃない!』
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