New crescent
□The song of a miracle.
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〜〜〜♪
どこからか聞こえる透き通った歌声。
魅了する、ピアノの音。
ここは“新世界”、モビーディック号甲板。
広い甲板の端には、白いグランドピアノが置かれている。
その場所で、今白いグランドピアノを弾いている女がいる
「***」
『……』
「おい、***」
『!…ぁ…マルコ』
「やっと気がついたのかよい、もう昼の時間だ」
『分かった、ありがとう。…だけど、もう少しで完成しそうなの!』
「新曲かよい。見せてくれねェか?」
『まーだー!完成してからね♪』
そう言って笑いながら書きかけの楽譜を持って自室へと戻るのは
白ひげ海賊団の宝とも言っていい女性。
薄ピンクの少しパーマがかかったロングヘア
意志のの強さを連想させる金色の瞳
整った顔に抜群のスタイル・明るい性格は、あの海賊女帝…ボア・ハンコックも認めた程だ。
―――♪ ―――――♪
『…違う。やっぱりフラットじゃなくてシャープのほうがいいのかな?』
自室に戻り、鼻歌で歌ってみるが合わない部分がいくつか出てきた。
そこはペンで素早く修正してまた考える。
お昼だという事を忘れて、楽譜を作成し続けていた。
―コンコン
「***」
『……―♪―――♪』
「…入るぞ?」
『―!!ビックリした……どうしたの?エース』
「どうしたの?ってオメェ…もう夕方だぞ?昼飯食ってねェじゃねェか」
『え?もうそんな時間?』
「…今日は終わりだ、また明日したらどうだ?」
『ううん、あと歌詞を入れるだけで終わるの!今日の夜には完成するの!』
「…とりあえず、ホラ。サッチからだ」
『サッチから…?』
「少しは食べないと倒れちゃうぞ?ってよ」
『…フフッ!ありがとうって伝えてて?それとエースも。ありがとう』