garbage box

□抱きしめる
1ページ/2ページ


「先輩、おかえりなさい!はい!」
「?」

ラボに戻ったら、直斗が大きく両手を広げてきた。

「ハグハグ!」
「…ハグハグ?」

ハグって…抱きしめる事だよな?
…直斗は、俺に抱きしめて欲しいのだろうか。

とりあえず、彼女のお望み通りにそっと抱きしめる。

「もっと、ぎゅーっと!!」

軽く抱きしめるだけでは物足りないらしく、彼女の両腕が俺の腰に回され、抱きしめ返される。

さっきよりも…苦しくない程度に強く抱きしめれば、彼女の体の感触とぬくもりを肌で感じる。

「えへへ…先輩、あったかーい」

…自分は、湯たんぽがわりにされているのだろうか。
でも、直斗がとても嬉しそうだから…しばらく、このままでもいいか。

それで…君がずっと笑ってくれるなら、何度でも抱きしめてあげる。


END
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ