pensee

□別れと再会
1ページ/2ページ






そして、次の日・・・火影の葬儀が行われた。




ボロボロになった街の一角には、黒装束に身を包んだ木の葉の民が集まり

降りしきる雨の中、悲しみに沈んでいた。






火影の写真の横には、戦争で犠牲になったもの達の写真が連なっていた。



里中に鳴り響く鐘の音―――


まるで全員の心を現すかのように、振り続ける雨―――





鐘の音に呼ばれるように、マナミは目を覚ました




マナミ『(・・・ここ・・・は・・・)』




白で統一された個室に、少し鼻につく薬品の匂いで自分が病院にいることを把握したマナミ。


マナミ『つッ・・・体が・・・』


いつものように起き上がろうとすると全身に痛みが走った。





――――ガラガラッ






不意に部屋のドアが開き、首をゆっくり動かし部屋に入ってきた人物を見る



看護婦「マナミ様!目が・・・目が覚めたのですね!」


勢いよく駆け寄ってくる看護婦に少しビックリするマナミ



マナミ『あ・・・あの、あたし・・・』


看護婦「ここは木の葉の病院です。ご安心ください。
    今すぐ先生をお呼びしたいのですが・・・あいにく先生は火影様の葬儀に・・・」




マナミ『え!!!火影様・・・!!!くっ・・・・』




看護婦の言葉に驚き、動かない体を無理矢理起こした。


看護婦「マナミ様、駄目です!あの戦闘でチャクラを無理に引き出したとお見受けします・・・
    しばらくは体は動かないだろうと先生が言っておられました・・・今無理矢理動けば、どうなるか・・・!!」



マナミ『・・・一族の代表として・・・火影様の木の葉に対する最後の想いを見届けた者として・・・
    あたしは行かなければならない・・・』


看護婦は、弱り切った体とは裏腹に強い意志を宿した瞳に圧倒され・・・


看護婦「しかし・・・その体では・・・」

マナミ『心配しないで!少しの間なら・・・』





マナミは、スッと目を瞑りチャクラを手に集中させ自らに医療忍術を施した。



・・・とは言え、先日の大蛇丸との戦いでチャクラを限界まで引き出したせいもあり

手に集中させたチャクラは微量で、応急処置程度くらいのものだった。





マナミ『終わり次第、すぐ戻ります・・・』


痛みを堪え、看護婦に笑顔を向けるとマナミは葬儀が行われている場所へと急いだ



 
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ