pensee
□里のために
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木の葉の里には襲撃の傷痕がそこら中に生々しく残っていた…
けれど修復作業に追われながらも、笑顔で里の修復に全力を注いでる人々の姿があった
一方のマナミはというと、葬儀が終わりカカシに担がれて一度病院に戻ったものの
――――数時間後、その姿は病院にはなかった。
医者達からは心配の声も上がっていたが、マナミは驚くほどの回復力を見せ、里内にいる負傷者の手当に走り回っていた。
病院は負傷者であふれていた為、怪我をしている人達の受け入れ態勢が出来ていなかったせいで
怪我をしながらも里の復旧作業にあたる人達が、里内には数えきれないほど居た。
マナミ『次の人ー!どおぞー!』
決して広くはない個室に、マナミの元気な声が響く―――
「すみません・・・お願いします・・・」
マナミ『こんなに腫れて・・・骨にヒビが入ってるみたい・・・』
患者の患部に、そっと手を当てチャクラで包み込む。
そのチャクラはとても柔らかな色を発し、温かかった。
マナミ『はい!これで大丈夫・・・けど復旧作業だからと言って無理はしないでね』
「すごい・・・!治ってる!!!」
先ほどまで引きずっていた足が嘘のように治っていたのだ
マナミ『お大事にね・・・・・・あ!』
そう言って患者に笑顔で手を振るマナミの目に入ってきたのは
アスマ「何なんだよ、この人気っぷりは・・・」
マナミ『アスマ!・・・う〜ん、病院いっぱいだから仕方ないよ』
アスマ「それだけじゃなさそうだけどな・・・」
マナミ『え?』
アスマが溢れんばかりの人の間で、ひたすら順番を待っていた時だった
治療が終わったであろう2人がニコニコしながら入口から出てきて
「可愛いよな〜・・・マナミちゃん・・・」
「だよな!俺、もう全然痛くないけど今日も来ちゃった」
そんな様子で去っていく2人にアスマはため息をついた。
―――しかし周りの声を意識して聞いてみれば
「俺、昨日手怪我したんだけど・・・マナミちゃんに手握られて心臓飛び出るかと思ったよ・・・」
「相当な美人なんだろ!早く見てみたいもんだな!!」
と、アスマは外の光景を思い出し、ぞっとした。