pensee
□目覚めた力
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――数か月前のことだった。
突然マナミがアカデミーに行きたいと言い出したのだ
既にアカデミーに行ってもいい年頃だったが
猿飛はマナミが忍になることに対して、反対していた。
マナミの両親、一族は――ここ木の葉に住む一族の中でも最も最強と謳われていた一族だった
しかしその最強の力故に、第三次忍界大戦期の中
危険な任務の最前線へ立ち、里の為に一族は散っていったのであった。
――――この幼い少女を除いては・・・
幸いマナミを発見した時は、猿飛とエンマの2人だった為
この真実は里の上層部の人間だけに留められ
一族は滅んだとされていた
そのマナミの父は一族の中でも最も強い忍と謳われ
その妻であるマナミの母は、医療忍術のスペシャリストとも言える腕の持ち主だった。
その2人の子供であるマナミが忍の道を歩めば
一族の最強と言われる父をも超す能力、そして才能が見込まれていた
・・・けど猿飛は、マナミの一族が受けてきた数々の惨劇
一族の力を狙い利用しようとするもの達を、嫌という程見てきたのだ
そんな危険と隣り合わせの運命を
この小さな小さな女の子に背負わせることなど出来るはずがなかった。
―――だが
この小さな体の中に流れる親たちの想い・・・
代々木の葉を最前線で守ってきた、一族の血が・・・
いずれ、この子を忍の道へ導き
周りの反対を押し切ってでも、忍の道へ進むだろうということは
自分の孫同然に接している猿飛が誰よりも分かっていた。
その為、猿飛の心の中の不安は日に日に大きさを増していったのだ。