pensee

□蛇の策略
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自来也「しかし・・・もう11年、か」

お茶をすすりながら、マナミをジッと見て呟き








ふと、11年前・・・里を出た時のことを思い出した












猿飛「良いか、自来也。確かに、お前の言う通り里を抜けた大蛇丸の監視をする以上・・・危険もあるやも知れん・・・

   だが九尾の事件の主犯格が分からぬ以上、ここ木の葉も安全とは言えぬ・・・」





自来也「だからと言って俺に頼むたーねーだろ。」





猿飛「そう言ってくれるな、自来也。今の状況で里から2人も出す訳にもいかん・・・

   大蛇丸の監視が出来る人間にマナミをしばらくの間預ける、これは決定事項じゃ」





自来也「――ったく・・・話があるっていうから来てみれば・・・」





猿飛「自分を守るだけの力、それを持たぬ以上マナミを1人で行動させることは出来ん。

   旅となれば、その心配も無かろう・・・―――」









そして自来也はマナミを連れ、木の葉を出たのだ。












マナミ『木の葉の皆、元気かな・・・あたしのこと覚えているかな・・・』



自来也「マナミのことを忘れとる人間が居ったら、見てみたいもんじゃのお・・・

    里を守った小さな英雄・・・あの衝撃はそう簡単に忘れるもんじゃない」







マナミ『けど・・・けどあの時は、あたしであって・・・あたしじゃない・・・父上と母上の守護者の力。

     何もしていないのに英雄なんて、正直・・・荷が重いな』





伏せ目がちに、大きな溜息をつくマナミ







自来也「マナミ、確かに11年前は何も出来ないヒヨッコだったかもしれんが・・・今のお前はもう昔とは違う。

    もう少し、自分の力に自信を持て・・・この11年、全力で修行に励んできたお前の体が泣くぞ」









マナミ『力に自信・・・か。ねぇ、自来也先生?あたしの力、いつか必要になる日がくるのかな?』







自来也「ん?」



マナミ『だって・・・あんな事件二度と起きて欲しくないから・・・』









自来也「マナミ。人と人との関係にはな、悲しいが争いというものは付きものだ・・・

    あの大蛇丸がいい例だ・・・火影になれなかったことを他人のせいにし、木の葉に憎しみを抱き続けている」


















マナミ『大蛇丸・・・』




マナミは、記憶の中に残っている大蛇丸の姿を思い出した。



 
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