読み処

□門限
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今年、高校になろうとしている紅葉は、柳の前に正座させられていた…

柳?

言わなくてもわかるな?

柳〜。ごめんなさい!もう、あんなことしないから…ごめんなさい!約束は守るから。ね!お願い…

ダメだ。俺が紅葉を正座をさせて話している時は、どう言う時だ?

怒ってる時…

違う。叱る時だ。紅葉がちゃんと理解するまで正座は終わらせない。いいか?

。。。。。。。。。。。。。。。。。

そう、私はやってしまったのだ。中学の卒業旅行に友達3人と遊園地に行ったのだ。何時もは女の子だけで遊びに行かせてくれない柳も、今回は特別に楽しんで来いと見送りをしてくれた…

帰りは23:00には帰って来いと。

私の家には門限がある。何時もは20:00なのだが、今回は、渋々許してくれた。

なのに、家に着いたのは、24:00日付が変わってしまったのだ。

。。。。。。。。。。。。。。。。。

よくないもん。
だって、楽しかったんだよ。それに、友達は皆、オールとか普通にしてるんだよ?なんでダメなの?それに、門限とか無いんだよ!あるのは私の家ぐらいなんだから!

これでもかと言うほどは吐き出してしまった。

言いたい事はそれだけか?他には?聞いてやるぞ。

……。

柳は、軽く膝を叩きながら言った。
無いなら、膝においで。

…だから!なんで!なんでなの!門限なんてあるから…

うん?門限あるから、なに?足、痺れて来てるだろ?ほら、早くここにおいで。

いやだもん。お尻叩かれるなんて嫌だもん。痛いんだよ。

知ってる。痛いのも、恥ずかしいのも、嫌なのもわかってる。でも、いけない事したの誰?俺、ちゃんと門限も伸ばした。それは、紅葉が楽しめるようにだ。あんまり心配かけるな。大切な妹なんだ。事件や事故にあったかと思ってひやひやしたんだぞ。携帯も出なかったしな…

もう、紅葉の頭の中にはお仕置きと言う文字でいっぱいだった。本当は、お仕置きを受けないといけないとわかってる。それでも、これからの痛さを考えるとどうしても動けない。

柳にが、急にカウントをはじめた。

1,

2,

3,

このカウントはカウント数×3倍の追加が待っている。10まで行けば20回も追加と言う事。それも手では無い。なんらかの道具…

まって、まって、行くから!

4,

急いで、柳の膝に乗った。

紅葉の頭に手を乗せながら言った。

心配させるな。
携帯に出なかったのは、なんでだ?

…。怖かった…。着信があって、はじめて時間を認識して…怒られるって…

頭をくしゃくしゃと撫でられた。

嘘は付いてなささそうだな。お仕置きが嫌だったのはわかるけど、もっといたくなる事も理解してもらわないと。

はい…

もう、半泣き状態。柳の膝から降りようにも、身体がすくんでしまってる。

もう一つ。門限は、守る事。特別な事がある時はちゃんと相談してこい。わかったな?

…。門限…

なんだ?

…。守ります…。
門限、無くしてなんて言い出せなかった。却下されるに決まってるんだもん。

はい。下着を脱いで。

この時一番恥ずかしい。勇気を出して膝の上に乗ったのに、降りて、自分で下着を脱ぎ、また膝の上に行かなければならないのだ。

ごちゃごちゃ考えていても仕方が無い…勇気を出してスカートをめくり、下着を脱いだ。

柳と目が合い、恥ずかしくて顔が火照るのがわかった。

おいで。

何度言われてもなれない。でも、今回は直ぐに膝に乗ることができたのだ。

柳の手は、頭にあるのではなく、お尻にあるのだ。

先ずは電話に出なかったこと。40回。門限を破ったこと。30回。素直に来れなかった分。物差しで12回。わかった?

はい…
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