読み処

□熱
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従う紅葉。

部屋に行く足取りはすごく重くて、嫌になるほど。

柳は、食事を片付けてる。

部屋に戻ると、友達に休む事を伝えた。
すると、直ぐに返事が来て

大丈夫?
また、遊びに行こうの文字が並んでいた。

すごく嬉しくて、ホッとした気になってると、柳の声がした。

開けるぞ。
ほら、お粥だ。少しでいいから食べなさい。

よくみると、さっきのサケがほぐして入ってる。食欲が出るようにと、梅と大葉も混ぜ込んである。

柳は料理も上手。
直ぐに作り変えてしまうのだ。

いらない…
食べたくない。

一口でいいから。
薬も飲まないといけないし。
ほら、口開けて。



柳が口に運んでくれるなんて思ってもなかった。

一口食べて、薬を飲んで布団に入ると、家で大人しくしとけよと一言残し、柳は仕事に出かけた。


紅葉は、暑くて目が覚めた。朝よりもずっと楽で、逆にぐっすり寝たせいかスッキリしている。

体温も測ってみるが、熱は下がっている。お腹も空いて、リビングに行くと、柳がうどんの準備をしてくれていた。

うどんを作りながら考える。
今週いっぱいのセール。
今日、行くはずだったのに…
柳はまだ帰ってこない…
帰るのは、早くて夕方のはず。

紅葉は、急いで着替えて、鍵を閉め、買い物に出かけた…
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