Short
□王子様
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「どした、何かあった?」
顔を覗き込む中島くん。
心臓が煩いくらい高鳴って。
死にそう。
貴方のせいです。
なんて言えるはずもなく…
「なんでもないよ。」
と未だに煩い心臓を抑えながら、顔を上げると中島くんの顔が思ったより近くてびっくり。
中島くんから目が離せないで見つめていると…
ちゅっ。
唇に何かが。
中島くんの顔が近い。
「…っ!!?」
反射的にまだ熱い唇を抑え見上げると
「くすっ…かーわい。」
なんて呑気に笑ってる中島くん。
イマイチ状況が理解できず、
中島くんの笑顔に見惚れていた私に追い打ちをかけるように一言。
「ねぇ、俺のお姫様になってよ。」
「 ……へっ?」
まぬけな声が出てしまった。
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