繁殖の巫女(R18)

□交接の儀
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 シランは子孫繫栄の神官、ムスカリと一緒に繫殖の間に入った。広い部屋には他の4人の神官と、繫殖の褥でわめくアカネがいた。

 今日は待ちに待った2度目の交接の儀だ。前回の汚名を返上しようと、ムスカリ指導の下、女体の研究を重ねてきた。練習台になってくれた神子には済まなかったが、何度も昇天させたので、許してくれるだろう。女体への耐性もできたし、危うくなったときの対処法も習ってきた。今度こそアカネを昇天させられるはずだ。
 巫女とのめくるめく性交を忘れられず、ローブの下の雄芯はすでに臨戦態勢だった。彼女の威勢のいい声を聞いて、ますます猛った。

 今回はシランひとりで褥に入った。ムスカリには外からの助言を頼んでいる。アカネはムスカリを嫌っているようなので、気を使ったつもりだ。シランにとってムスカリはまだまだ利用価値のある男だった。

 「シランくん」

 巫女の親し気な呼びかけに、苦もなく笑みがこぼれた。たぶん、兄弟の中で一番、気を許してもらえていると思う。
 兄弟そろって巫女と初対面したあの日、彼にだけアカネの方から手を差し出し、挨拶してくれた。初めて兄たちに勝てたと思えた瞬間だった。あとは性的に彼女を悦ばせ、男として見てもらえればもうこっちのものだ。
 「アカネさま!会いにきたよ」
 腹の下の欲望を隠し、無邪気さを装って笑みを広げた。年上の少女がこの笑顔に弱いのを知っていた。彼女の関心を引きつけておきたかった。

 「こんなとこに来ちゃダメだよ。またムスカリにそそのかされたんでしょ?」アカネはお姉さんぶって言った。
 嫌われ者のムスカリは散々な言われようだ。

 「ううん。アカネさまに会うためなら、忍んでだってやってくるよ。会いたくてたまらなかった」純粋に慕っていることをアピールした。それが事実だし、兄たちにアカネを取られたくない。
 ムスカリに聞いたところ、ふたりの兄も彼女にご執心らしい。上の兄などプロポーズしたとか。
 だけど、勝負はまだ始まったばかり。好感度は断然リードしている自信があり、時間は彼に味方している。最終的には自分がアカネを勝ち取れると確信していた。

 「ねえ。アカネさま。再会の口づけをしてもいい?」どっちにしてもするつもりだが、かわいく訊いてみる。

 「だ、ダメだよ。友だち同士はキスしないんだよ。友だちから始めよう、って言ったじゃない」巫女は頬を染めて焦っている。

 「私は」グッと彼女に顔を近づけた。

 動けない彼女は目を泳がせた。

 「友だちでいられないくらい、アカネさまが好き」照れる巫女の唇にそっと唇を寄せた。
 ピンクの唇がヒュッと息を吸い閉じた。口は恐ろしく悪いのに唇は甘い。
 シランは根気強く唇を舐めついばんだ。口を開けてと言わんばかりに柔い肉を噛み裏側に舌を入れる。それでも入れさせてくれないので、顎を押して開かせた。

 「ん、ま――」アカネが何事か言いかけたが、かまわず口の中に押し入った。

 口吸いは女の気分を高めるのに有効だと聞いた。女体は男の身体より感じやすく、口の中にも性感帯があるらしい。
 シランは口の中のあちこちを舌で探りながら、彼女の身体を撫でた。邪魔なローブを払いのけ、次の目的地である胸のふくらみをむき出しにした。ムスカリに教わった通り、天辺に触らないように愛撫する。こうすると女体は焦れて、痛いくらいに乳頭を尖らせるという。その効果を確かめようと口づけを解いて乳房を見た。
 さすが子孫繫栄の神官。彼の言った通り象牙色のふくらみがうっすら色づき、乳頭が立ちあがっている。

 「シ、ランくん、こんなことやってちゃダメだって。シランくんにはまだ早いよ」淫らに乳首を立たせて言う言葉に説得力はなかった。

 この先、待ち受ける生殖までの過程を考えると、今すぐ弾けそうなくらい興奮する。今更、彼女にキスもできない友だちなどまっぴらごめんだ。
 「兄上たちならいいって言うこと?でもアカネさまの乳頭はこんなに立ってるよ。触ってほしいからでしょ?」
 彼女に腹が立って、飛び出した乳首をギュッとつまんだ。

 アカネはたちまち耳まで赤くして息をつまらせた。
 「シ、シランくん、これは勝手に反応するんであって、私は友だちになりた……」

 それ以上の拒絶を聞きたくなくて乳房に顔を埋めた。

 「ダ、ダメだって――」

 アカネが何か言っているが、聞こえないふりをする。やわらかい肉をもみながら硬くなった突起を吸う。ムスカリはひとつひとつの工程に、20回はかけろと言った。だから20回もんで、20回吸う。20回歯を立てながら滑らかな肌を撫でた。
 この撫でるのもただ手を這わせるだけじゃいけないそうだ。女の表情を見て、顔をしかめたところは往復するように言われた。いじめみたいだが、感じている合図だからいいらしい。女体の神秘とは奥深いものだ。
 そうしてたどり着いた太ももの内側は湿っていた。黒い毛の奥はぐっしょりだ。これこそ女体が悦んでいる証拠。試験に合格したようでうれしかった。
 ここからは雄芯を挿入するための直接的な準備になる。
 シランは膣口をほぐしやすいようにと脚を開いて間に収まった。さらに膝を曲げて拡げると、恥部のすべてが見えてきた。
 シランは唾を呑んで開いた雌陰に見入った。

 お尻の穴までさらけ出すアカネが見ないで、と訴えている。

 だがシランはなにひとつ見逃すつもりはなかった。人差し指で濡れとがる快楽の芽をそろっと撫でる。

 「あっ」象牙色の身体がビクンと揺れ、割れ目の奥からつゆが流れた。年上の彼女を翻弄しているようで愉しくなってくる。

 シランは何度も淫芽を撫で、あふれたぬめりを襞のすみずみまで広げた。
 「アカネさま、気持ちいいんでしょ?僕、わかるよ」

 「ち、がう……」

 「だって、ほら」彼は指を1本、狭間に差し込んだ。「トロトロだ」中指を出し入れして入り口のやわらかさと、中の狭さを確かめた。前回ここに入ったときむちゃくちゃ気持ちがよかったのを思い出す。

 アカネが荒い息を吐き出し唇を噛んだ。

 シランは黒い毛をかき分けて、割れ目に口をつけた。陰毛がくすぐったいが、彼女の中に入れさせてもらうためだ。学習した通り小さな芽を丁寧に舐めた。

 彼女はよっぽど気持ちがいいようで動かない脚をビクビクさせた。

 ……18、19、20数えて、今度は淫芽を吸った。なんだか最初より芽が大きくなったような気がする。女体に入れた指は2本に増えていた。

 「シランさま」カーテンの外からムスカリの声がした。

 「ん、何?」

 「そろそろよろしいのではありませんか?」

 顔をあげてみれば、巫女はぐったりしている。子壺に差し込んだ3本の指はネトネトとだった。
 「あ、ほんとだ。アカネさま、入れるね」肩からローブを落とし開いた脚の間で腰を構えた。

 「だ……、いけ、ない……って……」目をこじ開けて、アカネが訴えた。

 彼の雄芯はこのときを待ちかねてはち切れんばかりになっている。左腕に巫女の右脚を引っかけ、右手でズキズキする生殖器を握った。たぎる棒の先で濡れそぼる裂け目をさぐる。
 男を無上の歓びへと導く孔の入り口が見つかった。その瞬間から女の中に入ることしか考えられなくなり、夢中で腰を進めた。

 「う、やぁ……」巫女は苦しそうだ。

 それでも狭い隘路を分け入っていく。熱い肉が進入を拒んで押し返してくる。そこを越えると、濡れた粘膜がねっとりと絡みついてきた。

 「ああ、すごっ、あ、あぁ」
 彼女の中は練習した女とは勝手が違った。がっちり彼を捕らえ身動きもできない。しかもうねっている。入れるまでは数を数えることで保っていた自制心をいきなり失いそうだった。

 「シランさま、20数えてください」
 危ういところでムスカリの声が正気を取り戻してくれた。

 シランは数字を数えることに集中した。ギリギリ追いつめられた状態から、肉壺の具合がわかるぐらいには余裕が出てきた。
 彼の陰茎は根元まで年上の少女の膣に浸かり、うごめく媚肉に囚われている。
 「はあぁ。アカネさまの中がギュウってまとわりついてくるよ。僕の雄芯が気に入ったみたいだね」

 「シランくん……」アカネの目がうっすら開き視線が合った。

 こうしてまぐわって名を呼ばれると、心までつながるようだ。彼女の脚が閉じないように膝頭を押さえ、シオンは動き始めた。開いた雌陰に赤い肉棒が出入りする様がとてつもなく卑猥だ。柔肉に雄芯をしごかれ身震いがする。
 「あぁ、くっ」数回往復したところで危険域に達し腰を止めた。息を荒げてまた数を数える。抽送しながら胸や淫芽をいじるよう言われていたが、とてもそんな余裕はない。顎の先から、彼女の胸に汗がしたった。落ち着くと動き、吐精感に駆られては中断を余儀なくされた。彼女を昇天させたいのに自分が昇天しそうになる。生殖器をただ出し入れしているだけなのに思考を奪われる心地よさだった。

 巫女は呼吸が忙しくて口もきけない状態だ。彼をくわえ込む結合部は敷布にしたたるほどつゆに濡れている。彼女が快楽に溺れているのは間違いなかった。

 巫女をここまで悦ばせたのだし、もういいんじゃないだろうか。
 シランの忍耐は擦り切れ、自分の愉悦を満たす方に気持ちが傾いた。アカネの腰を抱え深く刺し込んだ。これが最後と存分に突きあげる。一突きごとに鋼直が締めあげられ興奮が高まっていく。
 「ああっ、いい!アカネさま、すっごい締めつけ」

 貫かれる彼女は苦悶の表情だ。だけどこれは歓びの顔。巫女はめったに声をあげないが、表情は豊だ。抽送と休憩を繰り返すうちわかるようになってきた。

 彼女にもっと悦んでもらいたくて、快楽の芽を転がした。すると子壺が身もだえして食らいついてきた。
 息がつまる。凶暴な快楽になぶられて気が狂いそうだ。
 「ア、カネさ……きつっ、ああ、アカネ……はっ、はっ、はっ」シランは律動を速めた。深く深く。速く速く。

 巫女が震える。
 「ぁ――」食いしばっていた歯がゆるみ、細く長い声をあげた。

 子種を欲しがる子壺の吸いつきは強烈だった。
 「あー、出、ちゃ……う」
 シランはのけぞり、荒々しい放出感に打ちのめされた。力尽きて巫女の上にくずおれる瞬間、このままずっとアカネの中にいたいと思った。








 

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