短編こっちだって。
□バニラシェイク
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バニラシェイク
『テツ』
「なんですか?」
ずっとずっと聞きたい事があった。
今日こそは聞いてやるんだから!
***はぐっと握りしめた拳を見つめて決心する。
『本当はどっちが好きなの!?』
「何がですか?」
『それと私!』
指差した先にあるのは黒子の好物であるバニラシェイク。
「バニラシェイクと***さんですか?」
そもそも比べる対象が違うのでは…と思う黒子だったが、あまりにも真剣な***に言えることはできずにいる。
『うん』
「そうですね…好きなのは」
***とバニラシェイクを交互に見つめて深く考え込む。
私はバニラシェイクと言われたらどうしようと考えていた。
女の子としても見ていてもらえていない、というか飲み物以下!?
『好きなのは?』
「決められません」
がくっ。
期待やらなんやらが崩れ落ちた。
***=バニラシェイク
『どうゆうことそれ〜』
項垂れる***を見ながら黒子は静かに微笑む。
「ですが」
『え?』
「バニラシェイクは毎日飲んだら飽きますが、***さんは毎日見ても飽きませんよ?」
『…それを早く言ってよ、もう』
「すいません」
今まで嫌いだったけど今度飲んでみようかな…バニラシェイク。