企画夢


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家庭的な男子は嫌いですか? × 白龍
(バレンタインコラボ企画)


『お呼びですか?白龍様』

白龍は従者である***を自分の部屋に呼んでいた。

「良ければ受け取って下さい」

差し出されたのは綺麗に包装された箱だった。

『わ、私にですか!?』

***は私のような身分の者が頂き物など滅相もございませんと首を横に振る。

『白瑛様に差し上げてはいかがでしょう』

「姉上に?…俺は***に受け取ってほしいのですが」

そしてあろうことか白龍は俺が嫌いですか?と言った。

『嫌いなんて!』

「それなら、食べてほしいです」

照れ笑いをしながら箱を渡した白龍。

『ありがとうございます』

なんだか自分も恥ずかしくなって***は顔を下に向けた。

「白龍。今大丈夫かしら?」

声の主は白瑛だった。

「ちょ、ちょっと待って下さい!」

白龍は意中の相手と2人でいるところを姉に見られたくなくて動いた瞬間。

―ずるっ。

『白龍様っ!危ない!』

視界が大きく揺れた。




「あら、私お邪魔だったわね。また後で来るわ」

少し離れた場所から姉上の声が聞こえる。

転んだはずなのに不思議と痛くなかった。

…痛くない?

『白龍様…お怪我はありませんか?』

下敷きにしていたのは***だった。

驚きすぎて声が出ない。

固まる白龍からそっと離れ***は

『これ私の宝物にさせていただきますね』

と言ってこの場を去った。


「それ…食べ物です」

誰にも聞かれることなく溜め息とともに空気中に消えた。


*終わり*

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