企画夢


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想いを伝える、伝わる × 赤司
(バレンタインコラボ企画)


「ほらほらー早く行かなきゃ行っちゃうよ!?」

『無理無理無理無理っ!!』

「私が大丈夫だって言っているんだから大丈夫だよ!ほら、今だっ!」

『無理だよ!だって……あんなに女の子が沢山…渡せないよ…』

私とさつきは物陰から女の子に囲まれている赤髪の彼を見つめていた

「あ…どうしよう***。部活が始まっちゃう!準備まだ出来てないよ!?」

『ヤバッ…こんな事してる場合じゃなかった!急ごう、さつき!』

手に握っていた小さな箱をさっと鞄にしまうと急いでその場を後にした




「……………」

「…?どうしたの?ジッと見つめて…」

「何か気になる物でもあったの?」

「いや……何でもない。さて、俺はもう部活だから。チョコ、ありがとう」

「うん!じゃーねー赤司君。部活頑張ってね!」

赤髪の彼……赤司征十郎は貰ったチョコレート達を丁寧にしまうと何処か少し寂しそうな顔をしながらその場を去って行った




「あっ!***!」

「***っちーー!!」

部活もあっという間に終わり皆片付けに入っている中、青峰君と黄瀬君が真っ先に私の元へ走ってきた

「チョコありがとな!」

「超嬉しかったっす!!」

『本当?良かった!』

「それでよ………」

青峰君が周りをキョロキョロしながら小さな声で

「お前……赤司にまだ渡してねぇんだろ…?」

『えぇ!?』

何でわかったの!?

という顔で交互に二人の顔を見ると

「やっぱりな……」

「まぁだろうと思ったっす……」

赤司の機嫌が今日めちゃくちゃ悪かったし…

と二人は心の中で呟いていた

『え、ちょっと……』

「***。とりあえずお前正門で待ってろ。良いな?」

『え、うん……』

状況がよくわからなかったが、とりあえず青峰君の指示に従おうと私は正門に向かった




しばらく待っていると

「***ーっ!!」

『あ!さつき…………え!?』

さつきの後ろにいたのは…赤司君だった

「ほら!」

渡しちゃえ!というオーラが滲み出ているさつきはそのまま

ごゆっくり…

という言葉を残して帰って行った

待ってさつき!と思ったが…折角赤司君が目の前にいるのだ。

これは覚悟を決めて渡すしか……!

『あ、あの…赤司君!』

これを…!

受け取って下さい…!!

「……え…」

赤司君はだいぶ驚いているようだった。

そりゃ…いきなりこんなの渡されたら…

「良いのか……本当に……」

『え…?うん…』

あれ…?喜んでもらえてる…?

「…………ありがとう…凄く嬉しい」

『ーーっ////』

赤司君は優しく微笑む。その姿を見て私も小さく笑った




バレンタインデー

それは女の子から男の子に想いを伝える日

でも、

「***、好きだ」

男の子から想いを伝える事だって……

あるかもしれない

そんな、バレンタインデー

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