企画夢


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お持ち帰りチョコ × リヴァイ
(バレンタインコラボ企画)


『バレンタインって知ってる?』

「バレ…何それ」

ミカサは飲んでいた紅茶をゆっくりと置き、もう一度「何それ」と聞いた

『バレンタインってのはねー女の子が好きな男の子にチョコレートをあげて想いを伝える日だよ!』

「チョコレートをあげる……***。この時代にそんなイベントがあるとは思えn」

『それは言わない約束よ、ミカサ』

ゴホンッと小さく咳をした私はまたミカサに質問をする

『ミカサはもちろんエレンにあげるのよね?』

「ブッ!!……わ、私がエレンに…?私とエレンはただの家族で…」

『……可愛い…』

そんなミカサも私に同じ質問をぶつけた

「***は誰にあげるの?」

『え、私?』

そんなの…もちろん…

『リヴァイ…兵長に決まってるじゃない…』

「……………」

『え、何その冷めた感じの…ちょっとミカサ…?』




そんなこんなで当日

「え!?も、貰って良いのか!?」

『うん、どーぞ!友チョコだけどね』

友チョコラストであるジャンに渡した後はいよいよ……本命チョコを…

リヴァイ兵長に…!!

『…あ、居た………ぁ…』

リヴァイ兵長はちょうどペトラさんからチョコを受け取っている所だった

ちょっと気まずい……

私は物陰からモジモジしていると、急に後ろから誰かに抱きつかれた感触があった

「やっほー***!」

『ハンジ分隊長!?』

「どうしたのかな?こんな所で……あれれ、あれはリヴァイじゃないか?」

『えっと……』

ハンジ分隊長は私の手に握られていた物をチラッと見る

「なぁーるほどねぇ……」

と頷いたかと思うと

『えっちょっとハンジ分隊長!?』

私の背中をグイグイ押し、リヴァイ兵長の前に突き出した

「………何だ、***とクソメガネか」

「やぁリヴァイ!相変わらずモテるねぇー!よっ!色男!」

「うるせぇ……つか寄るな。臭うぞ」

「えぇーたった5日風呂に入って無いだけで?」

『なっ……』

ハンジ分隊長…5日も風呂に入ってない身体で私に抱きついたのですか…!?

「……で、何の用だ」

『はっ……えっと…』

そっとリヴァイ兵長の前に突き出す小さな箱

兵長はその中身が何か瞬時にわかると

「俺にか?」

『はい…受け取って下さい…!』

「……………」

兵長はジッと見つめたまま動かない

ここで私はしまった…!と思った

リヴァイ兵長は甘い物苦手じゃなかったっけ!?

『すみません!甘い物苦手でしたよ…』

「いや、貰おう」

『へ?あ、はい………?』

意外な言葉が返ってきた事により何が起こったのかよくわからなくなった私

「リヴァイ照れてるー」

「………死ね、クソメガネ」

「***?大丈夫?」

動かない私を心配したペトラさんが私の顔を覗き込んでいた

『あ、はい…!だ、大丈夫です!』

すると、

「………っ!!良い事思いついちゃった!」

ハンジ分隊長は急にケラケラ笑い出すとペトラさんに

「ねぇ、何かリボンとか持ってたりしない?」

「リボン…ですか?それなら…」

ペトラさんのポケットからラッピングに余ったと思われるピンクのリボンが出てきた

「おい、もう俺は戻るぞ」

「ちょーい待った」

ハンジ分隊長はそのリボンを何故かわたしの髪に結ぶと満面の笑みで「出来たー!」と言った

どうやらペトラさんも意味がわかったのかニコニコ笑っている…

「リヴァイ」

「何だ…」

「私さー残念ながら君のチョコを用意し忘れてしまって…申し訳ない!」

「いや、むしろ助かった」

「で、お詫びというか代わりにというか……」

グイッと私を前に突き出すと次の瞬間…

「私からのチョコは名無しさんという事でどうかな?」

『はい?え?』

えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??

『ハンジ分隊長!?』

「どうかな、リヴァイ」

『ちょっと聞いてます?分隊長!!』

「…………ほぉ…悪くない」

『リヴァ…え!?』

「兵長に喜んでもらえて良かったですね、分隊長!」

『ペトラさ……』

「クソメガネにしては上出来だ。礼を言う」

『リヴァイ兵長……うわっ!』

グイッと引っ張られたかと思うと私はリヴァイ兵長に…お嬢様抱っこをされていた

恥ずかしさのあまりに顔が一気に赤くなる

「俺は部屋に戻る」

「はいはーいごゆっくり」

笑顔で見送るハンジ分隊長とペトラさんに顔を真っ赤にしながら目で訴えるが、二人はただ親指を立てるだけ

「………***よ、そんなに嫌か」

『い、いえ!嫌とかじゃなくて……』

むしろ嬉しいです…

と言い、ギュッと兵長の服を掴む

「……安心しろ、溶けねぇ内に美味しく頂いてやる」

私の額に優しく口づけをした兵長は甘くて大きなチョコレートを大事に抱えながら部屋の中へと消えていった




「いやーしかし…よくリボン持っていたね?」

「あぁ、あれはラッピングが間に合わなかったのでオルオだけ渡す時に結ぼうと思って別にしていたリボンなんです」

「……え、それ使って良かったのかい?」

「まぁ別にオルオですし…問題無いです。そのままホイッと渡しちゃうので」

「そ、そっか……(ごめんな、オルオ……)」

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