ゆめ
□眼を開いたらまた地獄
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あぁ、苦しい。
こんなにも名前の全てが愛しく感じられてしまうなんて。
君の心を縛りたくてこの手は穢れた。
私らしくもない、こんなに執着してしまうなんて。何もかも君がそうさせるんだ、私をこうさせるのも君のせいだ、名前。
平「ごめん、な……名前……っ愛してる……はぁっ……」
『あっ……はあ、んっ……や、あぁっ!』
ギシギシと揺れる身体と心。
情事はもう、どれぐらい続いているだろうか。
ただ、貴女を傷付けて過ぎる夜。
貴女の、数えきれない涙を笑った。
泣き顔さえ愛しく、私を掻き立てる。
私はなんて、醜いんだろう。
ふと冷静になる思考。私の下で鳴き続ける最愛のヒトは私を求めてなんかいない。もういい、もういいよ。
そんな涙じゃ縛れない。
『はあぁぁっ……平門、さぁっん……あっ、やあぁっ』
平門は一層深く速く、腰を打ち付ける。
「もうおやすみ、名前。」
その後絶頂を迎えた名前は再び意識を手放し、眠りについた。
頬に、涙を張りつけたまま。
平門は未だ止まらぬ欲を、意識の無い名前に打ち付ける。
平「……っ……はぁっ……く……名前……」
もういっそ、私を忘れて。
幸せそうに微笑んでくれ。
幸 せ っ て 言 葉 に 虫 酸 が 走 っ た 。
君を手に入れる為なら、いつだって間違おう。
( TrickSTAR / ナイトメア )