短編

□夏といえば
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夏といえば 一年い組でかき氷

「かき氷ー!」
「彦四郎……」
「あ、ごめん」
「じゃあ彦四郎から食べる?」
「え?いいの?」
「全くしょうがないな」
「えーじゃあ何かけようかなぁ」
「そこはイチゴだろ!」
「いやいやいや、ブルーハワイだろ!」
「えー?レモンも美味しいよ!」
「うーん……じゃあ全部かけようかな!」
「全部!?」
「うん!あ、練乳かけても美味しいよね!」
「練乳……?あの甘いやつ?」
「えー?美味しいよ!」
「まぁ彦四郎がいいならいいけど」
「早くしないと溶けちゃうよ?」
「そうだね!じゃあ一足お先にいただきまーす!」


「……ぼくさ、彦四郎が学級委員長委員会だって改めて思ったよ」
「ぼくも」
「同じく」


「何してるの?氷溶けちゃうよ?」
「あぁそうだな」
「ねぇ、彦四郎、ぼくにも練乳のイチゴ一口ちょうだい?」
「いいよ!はい」
「……あ、美味しい」
「でしょー?」
「ぼくもいい……?」
「ぼくも」
「いいよー!」
「うん。美味しい」
「うん。ぼく今日これで食べようかな」
「ねぇ、ぼくもう一回食べていい?」
「ちょっと彦四郎!ぼくたちまだ食べてないってば!」
「終わってからにしろ!」
「はーい」
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