短編

□夏といえば
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夏といえば 一年ろ組で怖い話

「……なんだって」
「うわぁ怖いねぇ……」
「ねぇ、終わった……?」
「終わったよ平太」
「平太はお墓は大丈夫なのに怖い話はだめなの……?」
「……うん」
「なんでだろうねぇ」
「そういえば忍術学園に七不思議ってないのかなぁ」
「……七不思議?」
「そう。例えばぁ、夜にピアノがなったりぃ、階段の数がふえたりぃ、人体模型がうごいたりぃ……」
「伏木蔵……それいつの時代の話?」
「人体模型はないけど、伊作せんぱいの骨格標本のコーちゃんはあるよね?」
「……まさか動いたりして」
「「「「…………」」」」
「……ま、まさかぁ。だって食満せんぱいそんなこと言ったことないもん……」
「だ、だよねぇ……」
「……もう寝ようよ!」
「そうだね……!」
「ねぇ、今日みんなで寝ていい……?」
「……うん。そうしよう!」
「じゃあ布団を横にして寝よう……」
「そうだねぇ。ぼくたちまだ小さいからそれでも大丈夫だよ」
「ぼくもいい?」
「いいよぉ……あれ?今の誰が言ったの?」
「「「え……?」」」
「ぼ、ぼくじゃないよ」
「……ぼくも違うよ」
「……ぼくも」
「「「「えー!?」」」」
「うふふ、すごいスリルとサスペンスゥ〜」
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