【銀魂】君と一緒なら【夢小説】

□捜査ではなく挨拶
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「………………………………」



「ご、ごめんって言ってるだろ凛!!」



「……別に怒ってないし」



「確かに他の人からしてみたらただのやる気ない目だけど………絶対怒ってんだろ。オレには分かる」



「………………髪切るときは言うって言った」



「仕方ないだろ?覚悟を示すために必要だったんだよ」



「だったらさきにあった時に言ってくれればいいじゃん」



「あれはお前がさっさと行ったんだろ?」



「…………それでも……」









「なにあれ」



「さぁ?」


美香と凛がカウンターに座り言い合いをしている様子を、なんとも言えない顔で見つめる沖田と銀時


神楽と新八、定春にはとりあえず臭いを追うということで依頼人から本人縁の物を貰いに行った


「なんなの?あれ。なんか痴話喧嘩にしか見えないんだけど」



「あれで本人達は幼馴染みだって思ってるからいただけねぇや」


二人は美香が男であると思っているので、どうしてもそう見えてしまうらしい


まぁ、その方が自分的には楽でいいな


美香と言い合いをしながら凛は考える


小学生の頃は二人して色んな男に言い寄られて大変だった


このまま美香が彼氏だと思われていた方がいいかもしれない


「なぁ、頼むから。機嫌直してくれよ!」



「…………後で飴ちゃん」



「………お前、それ自分で買えよ」



「美香が買ったのがいいもん。お金渡すから買ってきて」



「しゃーないな………」


これで一段落ついたと、2人で沖田と銀時が座るテーブル席へ向かう


「やっと痴話喧嘩は終わったのかィ」



「だから、やめてくださいって」



「なになに、二人は恋人同士なの?銀さん達お邪魔虫?」



「ただの幼馴染みだよ」

二人してからかう様子を見ると、沖田と銀時はドSのようだ


ふと、時計を見ると既に8時を回っていた


「そんなことより、美香さんと沖田さんは何の用で来たの?」



「実は、真選組の安田拓也の事でね」


銀時の目が光った


「あー、情報提供してくれるんだって?」


ニヤニヤ笑う銀時


「いやいや、その前に旦那から情報教えて下せェ」


同じくニヤニヤ笑い、言い返す沖田


「いやいや、先に言えよ。お前らの方が情報多いだろ?」


言い合いを始めた銀時と沖田


「で、そっちはどのくらい情報あるんだ?」



「まったく。捜査を始めたのが今日だから」



「そうなんだ。オレ達の方は行方不明になってすぐに捜査を始めたらしいから結構ある」



「教えてよ」



「オレもあんまり知らないから……沖田さんに今までの捜査をまとめた資料を貰ってるから一緒に見ようぜ」



「うん」


………の、横でさっさと情報交換をする理恵と美緒



なかなかシュールな光景だ

お登勢とたまは呆れたように息を吐いた












「ほら、旦那から……」



「いやいや、総一朗君から……」



「総悟です。旦那。先に言って……」



「そっちから……」



「沖田さん、いつまでやってるつもりですか。屯所に戻りますよ」



「銀時、捜査行くよ」



「「へ?」」


いつの間にやら店の出入り口にまで移動していた二人に、沖田と銀時は変な声をあげる


「えー。美香さん屯所行くの?自分も行く」



「行ってどうするつもりだよ」



「ほら、真選組の皆様に美香さんをよろしくって…」



「お前はオレのオカンかよ!」



「オカンじゃないけど保護者だもん」



「同じだろ!というか、保護者なのはオレのほうだろ、絶対!」



「意味わかんないし。大体美香さん、なんでオレって言ってるわけ?せめて僕だろ。かっこいいつもりかバカヤロー」



「ふざけんなー!!15才で僕なんて言ってる奴いるか!!」



「いるし」



「え、嘘マジ?」



「新八は僕っ子だもん」



「まじか」



「ちょいまちちょいまち、二人で話を進めるな」



「なんか進んでない気もしますがねぇ」


銀時と沖田は立ち上がり二人のもとへ向かう


「大体、まだ情報交換も済んでないのに……」



「終わったよ」



「「え」」



「沖田さんたちが言い合いしてる間に終わらせました」



「何勝手にやってやがる」



「イタイタイタイタイタイ!!!髪の毛引っ張らないでください!!!」



「銀時、真選組行こうよ」



「えー、でも新八たち行っちゃったしなー」



「凛!?なんで沖田さんとめないの?!?!ここは『うちの子に何すんのよ』的な台詞を吐く所だよ?!?!」



「甘えんな」



「さっき飴ねだってた奴がいうんじゃねー!!!」


その二人のやりとりを見ながら銀時は目を細めた


「(仲……いいな)」


凛の目はやはりやる気の無さそうな目だが、どこか楽しそうだと感じられる


やはり、それだけの関係なんだろう


「じゃあ、新八たちを途中で拾って真選組行けばいいんじゃね」



「おいおい、待って下せェ旦那。勝手に屯所に部外者連れてくわけには行きませんぜ」



「部外者じゃないです。保護者です」



「お前は黙ってろ!!」


美香に怒鳴られ黙る凛


「ま、いいか。行きましょうぜ旦那」


あっさりと意見を変える沖田に銀時は聞いた


「いいのか?」



「俺はただ、美香が困る方を選択しただけでさァ」


沖田はニヤリと笑った
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