短編集

□選択の時〜以蔵偏〜
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It is in your moments of decision that your destiny is shaped.

【 運命が決まるのは、あなたが決断する瞬間なのだ。 】
って誰だったかな?そう論じていたのは・・・


私のこれからを決める時が迫ってきているけど・・・
はっきりしない自分自身に苛立っていた
私って物事を決めるのにこんなに時間をかけていたかな?と思うくらいに・・・


苛立ちの原因は他にもあった
長州藩邸で留里ちゃんと再会してから
龍馬さんや武市さん慎ちゃんと一緒に過ごす時間が減っていて
特に以蔵とはすれ違いになる事が多かった


だから余計に・・・以蔵に逢いたかった


留里ちゃんの話を聴いて『帰れる』という話をきいて一番初めに気になったのが以蔵だった


私が落ち込んだり困ったりした時いつも真っ先に声をかけてくれて
手を差し伸べてくれるのが以蔵だった

ここに来て慣れない生活の中何かと気にかけてくれたのが以蔵だったからかな?
とはじめは思っていたけどそれが以蔵への恋愛感情だと気づくのに時間はかからなかった


言い方は少々ストレートだけどそれが不器用な以蔵の優しさだと言う事を知りつつ
以蔵から「帰るな」と言ってほしいと望む私もいた


他力本願でないと物事を決められない私って・・・
それほど私の中での以蔵の存在が大きいって事なんだと感じた
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